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	<title>担当者ブログ &#187; 学校現場だより</title>
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	<description>担当者がホンネで「小論文」について語ります。</description>
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		<title>清教学園高等学校（大阪府）： eポートフォリオで生徒さんの学びを下支えする</title>
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		<pubDate>Sat, 09 Feb 2019 02:03:23 +0000</pubDate>
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				<category><![CDATA[その他指導実践例]]></category>
		<category><![CDATA[学校現場だより]]></category>

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		<description><![CDATA[清教学園中・高等学校は、大阪府河内長野市にある 1952 年に開校された私立中高一貫共学校です。国公立大学への進学を中心に、毎年高い進学実績を上げており、2015年からＳＧＨ（スーパーグローバルハイスクール）アソシエイト校に認定されています。
今回は、最近耳にすることの多くなった「eポートフォリオ」を学校全体で取り入れて実践されているということで、取材させていただきました。eポートフォリオシステムのこと、学びを下支えするための学校の取り組みのことなど、お話を伺いました。

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（注）SGH事業の構想をより多くの学校に広めていく観点から，グローバル・リーダー育成に資する教育の開発・実践に取り組んでいるとして文科省が位置付けた学校。

【目次】
０．ポートフォリオへの取り組み
１．eポートフォリオ導入の経緯
２．利用実態
３．１年生　情報の授業見学
４．キャリアプランニングとeポートフォリオとの関わり
５．清教学園図書館「リブラリア」の取り組み
６．まとめ
【お話をうかがった先生】

特任教諭　田邊　則彦　先生（写真）
図書館司書　総合学習・情報科授業支援 山﨑　勇気　先生

「eポートフォリオ」。大学入試改革の動きとあわせて、ここ数年で耳にする機会が増えた言葉ではないでしょうか。教育におけるポートフォリオとは、生徒の日々の授業や活動で作成したレポートや作文、試験、取得した資格や検定、制作した作品…など、さまざまな場面での学びのプロセスや成果の記録を指します。「eポートフォリオ」とは、その記録がデジタル化されたもの、つまり「学びのデジタルデータ」と言えるものです。
なかでも文部科学省 大学入学者選抜改革推進委託事業（主体性等分野）で構築・運営する「JAPAN e-Portfolio」は、平成30年度（平成31年度入試）より、「学びのデータ」を志望大学（利用表明をしている大学）への出願時に利用することができるとされ、最近特に注目を集めていますが、清教学園の「eポートフォリオ」は、検定試験や資格取得の記録を留めておくだけでなく、授業と連動して学びを深め・拡げる大きな役割を担っています。
清教学園校・高等学校では、㈱ＮＳＤ社が提供するeポートフォリオシステム「まなＢＯＸ」を導入し、教科学習や進路指導などさまざまな場面でeポートフォリオを活用されています。「まなＢＯＸ」上では、反転授業、フィールドワーク、相互評価、振り返りなど、さまざまな学びの記録をeポートフォリオとして蓄積することができます。eポートフォリオでは、過去の学習や活動をデジタルデータで管理することができますから、自身のeポートフォリオをふり返ることで、「ショーケースポートフォリオ」としてGood Work や Best Workだけを集めてセレクションとして作り出すことがでるのです。この「ショーケースポートフォリオ」は、まさに学びの成果であり、大学出願などへの提出資料としても活用することが可能です。今日は、eポートフォリオシステムを活用した学びの様子についてお伺いしていきたいと思います。


１．eポートフォリオシステム導入の経緯
――本日はよろしくお願いいたします。
田邊先生：よろしくお願いします。
――ｅポートフォリオシステムの導入についてですが、そもそものきっかけのお話を聞かせていただけますでしょうか。
田邊先生： 1992年に開校した前任校では、開校準備段階からチームに参加しカリキュラム作りに取り組んできました。その中で、生徒が学んできたことやそのプロセスを整理しながら残しておきたいな、と考えるようになりました。そのためには、「ポートフォリオ」ですよね。「ポートフォリオ」と言えば、当時はファイルにまとめていく紙媒体のポートフォリオが、「総合的な学習」のなかで広まっていて、小学校ではしきりに行なわれていた時代でした。これをデジタルでできればな、と思ったのです。提案したのですが、「これが役に立つかどうかは、ちょっとわからんな」って言われて。ショックでした (笑)。
――まだ早かったのですね。
田邊先生：それで56歳の時に選択定年でその学校を飛び出しました。関西大学が高槻市に作ったミューズキャンパス（小学校・中学校・高校・大学・大学院を一つの建物の中に入れたキャンパス）の開校準備室にお世話になって、初等部と高等部に籍を置きながら、関西大学の外国語学部のコマを持ちつつ、ｅポートフォリオの実験的な試みを始めました。
ちょうどそのころ、日本オラクル社㈱から「ｅポートフォリオ」についての話があったんです。オーストラリアで、ｅポートフォリオのシステムとして「Oracle Student Learning System」いうのが構築されているとのことで、それを日本で使ってみませんかという話でした。早速導入したんですが、オーストラリアの教育システムと日本の教育システムの違いなどいろいろあってうまくいきませんでした。
――その時のフラストレーションがその後に生きているということですね。
田邊先生：その後定年を迎え本校に移りましたが、6年かけて作ってきた「まなＢＯＸ」の基になる思想的な部分は、実はオラクルのシステムが大変参考になっているんですよ。データベースがうまく運用、動くためにはデータベースの設計するのが非常に重要ですから、銀行の受託ソフトを開発していたNSDというところにお願いをして開発をしてきたという経緯です。ICTのネックは「わずらわしい」「わからない」と言われること。そのハードルを低くしたい。機能を豊富にするのも一つのアプローチではありますが、機能については、あえて極力簡単にしました。
――いま徐々に目指すところに近づいているということでしょうか。
田邊先生：大分近づきましたね。ありがたいことにJAPAN e-portfolioがｅポートフォリオという名前を広めてくれたので、後押しになっています。

２．利用実態
――実際に、日々の学習の中でどのようにeポートフォリオシステムを活用しているのでしょうか。
田邊先生：まず、LMS(Learning Management System)と連動した形でｅポートフォリオを運用している、というところが一番大きいです。ですから、教科学習・教科外学習含めて、すべての学びを子どもたちがどこまで頑張ってるか、どんなふうに頑張ってるかというのが記録として残っていきながら、そのプロセスと成果物、そして評価、それがいつでも参照できるデータベースを構築しています。
例えば、書写とか絵画、子どもたちが例えば美術の時間に作った作品は、完成して後の評価が終わったら、「家に持って帰りなさい」と言われて、いずれは押入れの奥深くに眠ってしまうか、処分されるかになると思うんですよね。
――デジタルだとそこは大丈夫になりますね。
田邊先生：散逸することなく、きちんと記録として残すことができるというメリットは大きいと思うんですよね。　もしｅポートフォリオを使ってないとすれば、自分がPCで出力したレポートは、どこかのファイルに挟んで残っているかもしれないし、手書きで作ったレポートも、返却されたものがどこかの引き出しにしまってあるかもしれない。「あのレポートは、先生返却してくれなかったよなぁ。」ということもあるだろうし、大きな絵を描いたけれぞ学校の展示スペースに飾ってある、ということもあるかもしれない。そのように、自分の作品が、手元にない、あるいは手元にあっても探し出すのは大変なわけですよね。でも、ｅポートフォリオはそれらのデータを蓄積することができるものですから、ここにさえあればいつでも取り出すことができます。これはメリット大きいです。さらに、検索機能がついていて、いつでも検索できるのも便利なのです。
その他、体育の授業などではも結構使いますね。マラソンのタイムなど、初期、中期、最終の記録会などでタイムをいれて伸びを見たりすることができます。また、音楽では合唱の伴奏をデータ提供することで、生徒が自発的に練習することもできますよ。クラウド化されているため、家からでも海外研修先からでも記録が残せて、文書でも写真でも何でも入れておけるのです。つまり、プロセスを残せる箱、というところでしょうか。これが「学びのプラットフォーム」として学びを下支えしくれるのです。eポートフォリオは教育向けに開発されたデータベースなので、そこに何を入れるかはカリキュラム次第です。
――なるほど。では御校に導入のときのエピソードを聞かせていただけますか。
田邊先生：導入にあたり、「こういう機能があれば先生は楽」というものは全部加えましたね。それから、e-ポートフォリオをうまく回すために、周辺機器も整えました。例えば、これは生徒の手書きの提出物ですが、ここに学籍番号が書いてあります。この用紙に記入した手書きレポートを、新たに導入した複合機に通せば、学籍番号を読みとり、自動で各生徒の「まなＢＯＸ」に振り分けられ、蓄積されます。これが先生の手間を大きく省き、アナログの学習成果物をeポートフォリオに取り込むのに役立っています。
導入後２年目は、１年目のカリキュラムを取り込み、新たに新しい教材を加えたり不要なものは削除して、より良い授業をデザインするのに役立てていきま。3年目はさらに反省を加えたことで、カリキュラムが整ってきます。学年がかわり、引き継ぐ作業も簡単です。学校全体でカリキュラム。マネジメントががうまく回っていくようになります。eポートフォリオは先生方にとっては、「教えのポートフォリオ」として機能するのです。
――実際にはどのように利用されているのですか？
山崎先生：先日、高校1年生の授業で、生徒に「e ポートフォリオまなBOXにプロジェクトの振り返りを入れときなさい」って伝えたところ、「書き方わからへん、入れ方わからへん、A4一枚にどんなふうに自分の学びの計画とプロセスをまとめていくかわからない」という質問があがってきたんですよ。そこで、ワークシートの形で、「なぜこれをやろうと思ったのか」「やっていった段階で先生からどんなアドバイスを受けたか」「アドバイスをうけてどのように作り変えたか」「結果、どうなったか」といった、生徒が書き込めるようなプリントにして渡していきましたね。
――なるほど。そのように段階分けしてまとめていく、という流れは小論文を書くときの作業と同じですね。生徒さんは、一度そのノウハウを教えてもらっておけば、自然にやっていけるようなるものなのでしょうか。
田邊先生：例えば新しく入ってきた生徒たちに、「先輩たちはこんなショートケースポートフォリオを作ったよ」と見せてやる。さらに、「このショーケースポートフォリオを作るには、ｅポートフォリオの中に蓄積していったものをうまく再構成して、それをまとめたんだよ」と話をするだけでもう十分だろうと思いますよね。その中で、自分がどんなふうに成長したかっていうのが、まなBOXに残ってるよっていうふうに話すだけで、子どもたちはイメージがすぐにできると思いますね。
――「ショーケースポートフォリオ」の話が出ましたが、別の先生から、生徒さんは学期の終わりなどに１時間（１コマ）で「ショーケースポートフォリオ」で作ってしまう、とのお話をいただき驚きました。
田邊先生：やはりeポートフォリオはショーケースをまとめられるところまでやらなければ意味がないと思ってやってきましたのでね。ただ単に、「こんなことをやりました」と羅列するだけで終わってしまってはいけない。ｅポートフォリオに蓄積されていくデータのなかには、実はゴミのようなデータも沢山あるんです。その中から子ども自身が精選してきて再構成するっていう仕掛けを提供しなければ、ｅポートフォリオの本来的な意味は発揮できないんですよね。自分なりに再構成してちゃんとアピールする素材使えるところまでにするには、繰り返しショーケースポートフォリオを作ってそれを人に見てもらうということの繰り返しが必要です。
――eポートフォリオシステムによって先生方に変化はありましたか。
田邊先生：先生にとっては「教えのポートフォリオ」になっていますから、「次の単元ではこうしよう」など授業改善につながったり、よい授業のアイディアを別の先生と共有したりすることができます。先生方は、せっかくよい授業実践を行っても、自分だけの引き出しにしまいこんでしまいがちですから、そういう文化を変えることができたとも言えます。それはすごく大きな変化だと思います。しまい込まずにオープンにするのが当たり前になってきた。先生・生徒とのやり取りの中でも、「先生、あのデータをまなBOXに置いておいて」と言われるようになっています。
――授業にも変化が出ている、ということですね。
田邊先生：そうですね。学習者を中心とし、「いま学ぶべきことは何なのか」ということを生徒自身がちゃんと捉えていけるような授業をめざしたいのです。そういう意味でeポートフォリオは非常に重要な役割を果たしています。
もちろん、全員の先生がｅポートフォリオを取り入れているかと言うと決してそうではありません。部分的に使っていらっしゃる先生も含めると7割から8割でしょうか。従来型の授業で成果を出されている先生もいらっしゃいます。従来型の授業も、それはそれなりに良さがあると思います。生徒たちから見ると、この先生は教科書中心の学びが、この先生は別の授業展開があるというかたちでとらえているんじゃないかなと思います。

３．１年生　情報の授業見学
１年生のプログラミングの授業を見せていただきました。
――これはどういった授業なのでしょうか。
田邊先生：「Scratch」という教育用プログラミング言語を用いた授業です。ゲームのひな形を提供して、もっと面白くする工夫をさせています。
―ーなるほど。ゲームのキャラクターがいて、「もし●●になったら、音を出す→コスチュームが変わる」「もし××になったら、ゲームオーバー…といった条件式を入力し、ゲームを作り上げていっているのですね。
田邊先生：それでこのゲームのデータ、仕様書、ゲーム画面のスクリーンショットを「まなＢＯＸ」に提出させるのです。
――ここでeポートフォリオシステムが登場するのですね。ところで、生徒さん一人ひとり持っているノートパソコンが違っていますね。カバーの色もそれぞれでシールが貼ってあったり、みんないろいろですね。
田邊先生：生徒のノートパソコンは、必要な機能を備えているものなら自由に選べ、学校指定ではないのです。入学までに用意させ、毎日持参し、家では充電してくるように言っています。
情報ご担当の先生から：（授業の終わりに生徒さんへ）「では、ここまでできているところを提出してください。家に帰った後、直したいところがあれば直して再提出してもかまいません。提出の仕方を説明しますよ。まずファイル名を変更して保存して…」
――なるほど。「まなＢＯＸ」へのアップロードの仕方を、授業内できちんと説明してもらえるのは、生徒さんにとっても安心ですね。

４． キャリアプラニングとeポートフォリオとの関わり
――eポートフォリオで学びの記録を残して、それが大学の出願に使えるという動きがあります。「入試」という出口に向けて、御校のeポートフォリオはどのように役立つのでしょうか。
田邊先生：例えば調査書のための資料を取りまとめる、あるいは志願理由書をまとめるということをするためには、材料が手元になければいけないわけですが、その材料になる素材がｅポートフォリオの方に蓄積されているということになります。「自分はこの大学に行きたいから、これとこれを使って高校3年間の学びをアピールする」「自分は理系のこういうところに行きたいから、こういう実験をやったときのレポートを何枚かまとめて、自分が大学に入ったらこんなことをやりたいということをアピールする」…そういうことに使えるのが、ｅポートフォリオの一番大きな役割だと思うんですよ。
単に「ボランティアに行ってきました」「検定試験を受けました」「資格を取りました」といった結果が残っていくだけでは単なる覚書・備忘録にしか過ぎませんが、学びのプロセスを残すことが大切なのです。
――最近、志望理由書や志願書とeポートフォリオとの結び付け方について、学校の先生方からよく質問をいただくようにもなりました。現場では入試対応についてさまざまな心配があるようですが…。
田邊先生：現場の先生方が一番危惧されているのが、企業のエントリーシートと同じようになってしまうことだろうと思うんですね。エントリーシートの場合には、エントリーシートの書き方といった本がたくさん出ていますよね。それをコピペして提出している学生さんがたくさんいます。そんな形骸化した形でのエントリーシートと同じように、「高校生がｅポートフォリオを付けましたよ」「調査書をまとめましたよ」では誰も見てくれません。大学がそれを見て、「あぁ、この子ちょっと光ってるものあるな！」というふうには見てくれないんだったら、こんなことやる必要ないと思います。そのことよりむしろ、生徒の中の学びそのものが叶ったということで、僕はよしとすべきじゃないかなと思います。大学入試に無理にくっつける必要はないんじゃないでしょうか。
――なるほど、「提出先」「入試のため」ということばかり意識しがちですが、eポートフォリオの意義はそこではないということですね。
田邊先生：普段の学びそのものですよ、大事なのは。
自分が将来どういう仕事に就きたいか、そのためには高校時代からどういうことに関心を持っていなければいけないか、そして自分が積極的にどういう学びをしてきて、どういう力をつけてきたか。それを今度はどの大学のどの研究室においてさらにブラッシュアップしていくか…というところまで考えられるようになれば素晴らしい大学生になりますし、そして4年間を過ごして主体的に学び続ける社会人になっていくことができます。
eポートフォリオシステムのような場を提供するっていうことは大事でよいことだと思いますが、「これさえやっておけば大丈夫」っていうふうに、先生や生徒たちが思い込んだら逆に怖いですよね。
――現状としてはeポートフォリオの活用として、「提出先」「入試のため」という出口ばかりクローズアップされていますよね。
田邊先生：一昨年あたりでしたら、ｅポートフォリオの話をしても「それって何ですか？」となって、そもそもｅポートフォリオとは…という話から始めなければならなかったのですが、注目されるようになったことでその段階はパスしたかなというふうには思います。しかし、「出願のため」というところばかりに注目が集まり、その裏で先生方や子どもたちがどのように変わっていってほしいかという話にはなかなか上手くつながっていません。高大接続の流れの中で出てきたものではありますから、仕方がないのかなとは思いますけどね。
これだけ少子化の時代になり、また大学の数がこれだけあるとなると、大学進学希望者を収容人数からするとまかなえてしまうわけですよね。今は、大学に入ろうと思ったら選ばなければ入れてしまう時代ですから。大学側も、「なんだ。ｅポートフォリオを見ても徒労に終わっちゃったな」というような形になると、何かねじを逆に巻くような形になりそうな感じもして怖いなぁって思ってますね。しかしそうではなく、大学がｅポートフォリオを上手く活用して、自分の大学に来てもらいたい学生を上手く集めることができれば、これは素晴らしい教育につながると思います。
――ところで、御校での志望理由書指導はどのようにされていらっしゃいますか。
山崎先生： AO入試で出願するので自己推薦書を添削してください、と持ってきた生徒の中には、eポートフォリオにあるものを羅列しただけで終わってしまう生徒もいましたよ。そこで、書いたものを真っ赤にして返して…ということを5回くらい繰り返し、やっと、まぁいいんじゃないってものにはなりました。ｅポートフォリオにできる素材作りも大事ですが、最終的に自分の言葉で語るには、普段の学びの中で自分の個性を身につけていくということですね。
田邊先生：大学が求めていることについて、定型的な書き方はあるでしょうが、そこにいかにオリジナリティをだすかということは本人次第なので。
――志望理由書として文章化するには、何度も書いて見てもらう、ということが欠かせないのですね。そのためにも、eポートフォリオで素材を集めながら、普段から個性を身につける必要があるということですね。

５．清教学園図書館「リブラリア」の取り組み
「清教学園リブラリア」は、2014年に第44回学校図書館賞を受賞された図書館です。ここにも案内していただきました。
山崎先生：ここには約60,000冊の蔵書があります。中学の総合学習では、3年生時点で平均13,000字の研究論文を書かせているのですが、生徒の書く論文のテーマを中心に、10数年かけて蔵書を構築してきました。そのため、生徒の興味関心のある本がそろっています。
――これがその研究論文ですね。どういった論文なのでしょうか。
山崎先生：フィールドワークとして、大学、医師、学校、企業などに自分でアポを取って取材に行かせています。生徒によっては、参考文献を20冊ほど提示する者もいます。論文の書き方としては、参考文献からの引用もさせますが、引用の上と下は自分の言葉でサンドイッチするように指導しています。「タイトル＋導入＋引用＋自論展開」のパターン（これを「研究ピース」と呼んでいます）を身につけさせ、そのまとまりを20個程度集めると章立てができると指導しています。あるいは中学2年生の段階でちょっとした統計調査の授業をやっていますので、そこでの学びと連動させながら、統計を取って、それをグラフにまとめさせるということもしています。誰かがまとめた資料を使うのではなくて、自分で何かしら一次資料を作り出そう、情報を生み出そうというのが、この卒業論文のフィールドワークの目的ですね。
田邊先生：「調べっぱなし学習」に終らないようにというのが一番の希望です。その中で「アカデミックライティング」の基本をしっかりと学ばせたい。彼らが高校生、大学生になった時に、レポートを書くにはどういう約束事のもとでまとめなければならないのかということが身体に染みついている状態にさせておきたい。そうやって送り出したいなぁという願いがあります。大学に入ってからアカデミックライティングの基本を学ぶのが今の日本ですが、それを中学・高校時代に身につけさせておきたいと思っています。
――なるほど。こうした論文の評価は各教科の先生がされているのでしょうか。
田邊先生：総合的な学習の枠の中でやってますから、いわゆる総合的な学習を担当する先生方（2人）が採点しています。ただし、研究内容は複数の教科にまたがる可能性はありますね。
山崎先生：僕が指導するのは文系が多いですね。生徒としては、自分が興味や関心のあることをまとめた論文の先に、大学受験の受け皿として「ｅポートフォリオ」があって、もしこれを大学の先生が評価してくれたら、志望大学への入学も叶うかもしれない…という目的を持っている者ももちろんいます。AO入試をねらって自分の好きなことを究めろとは言っています。
――興味関心を持ったことが、大学入試や大学での学びにまでつながるというのはすごいですね。どのくらいのレベルの論文が出来上がるのでしょうか？
山崎先生：そうですね。生徒によっては中学生でも、十分学部生としても通用するのでは、というものは書いてきています。高校生くらいになると、スタンダードに学部生レベルにはなると思います。
田邊先生：資料の集め方、どういったメディアに接触するのがいいか、集めてきた情報をどう整理したらいいか、その中からリサーチクエスチョンをどう見出したらよいか、そのリサーチクエスチョンから解を求めていくにはどういう手立てを講じればいいか…。これらは、最初のうちは誰でも下手くそですからなかなかできません。そこをうまくアドバイスして自分で何とかやり果せる。次の段階では下手くそでもいいから自分でやってみる。段々ブラッシュアップして、一丁前の自分なりの研究スタイルになる。そういうところまでいけば、大学の4年間というのは非常に充実し、勉強もスムーズに進められ、レジャーランドにはならないと思いますよ。
――そうですね。最高のプレゼントを中学・高校時代にいただいているという感じになりますね。
山崎先生：中学でこれらの学習を経験した生徒は、高校でも有志の活動で、「ここに取材に行きたい」と自分から言いにきます。中学校の間、課題として取り組んでいた時とは違い、複数のフィールドワーク先に行って、いろいろなことを体験し、それを取り込んで論文を仕上げてきますので、かなり身についているのかなと思います。
田邊先生：中高一貫校としてそれなりに頑張ってやっているつもりではいますが、子どもたちの成長の足跡をきちんと残してやりたいという思いが強いのと、結果的にそれがより良い学習者にこう育ってくれればいいかなと思っています。

６．まとめ　（今後）
――eポートフォリオの今後について聞かせていただけますか。こうしたシステムを経験して卒業された生徒さんもたくさんいらっしゃるのですよね。
田邊先生：はい。一応卒業後も見られるようにしようということで、卒業時に管理費をお預かりして、いつでも見られるようにするか、ということも考えています。どのように管理していくかというのはこれから課題になるかなと思いますね。
大学生になった卒業生が「先生、僕の書いたレポート、先生の手元にありますか？」って来るんですよ。理由を聞いたら、「いや、高校の時より易しい授業が展開されてまして、高校の時に書いたレポート、そのまま出しちゃおうかと思うんですけど」って(笑)。
――そうした使い方もあるのですね。生徒さんもなかなかうまく活用されているのですね。
田邊先生：ネットワークの環境も含めて、随分時代は変わってきていると思います。デジタルネイティブの子どもたちの教育というのをしっかりと考え、再構築をしてもいいのでは、と思いますけどね。eポートフォリオを残していくことを通して、なんとなく自分がこうなりたい、という気づきがあればよいのですが、それはこれからですね。部活動、海外研修など自分探しに起爆となるものはあっても「こうすればこうなる」というルールがあるわけではありません。自分が残してきた痕跡のなかから見つかることもあります。社会に出てからも、eポートフォリオにまとめてきたことは、有形・無形でためになると思いますよ。
――今日は、eポートフォリオシステムの意義や今後について、たくさんのことを教えていただきました。ありがとうございました。
清教学園高校では「まなBOX」に蓄積したデータを利用して、ＳＧＨ向けの提出資料や、ＡＯ入試のための出願資料を作成する生徒さんもいらっしゃるそうです。蓄積したデータを運用できる生徒さんは、日々の生活で学んだことを大切に扱い、後日活用できるようきれいに保管する習慣が身につけていることが想像できます。一つの「主体的な学び」の形ではないかと思います。
また取材を通して田邊先生のeポートフォリオシステムの研究と実践からは「学習した内容を簡単に呼び出す基盤を活用して、自分に足りないこと、自分の知りたいことに気づいてほしい、そういうきっかけを増やしたい。」といった想いが感じられました。
このようにeポートフォリオシステムは、生徒さんの能動的な学びを支援し、自らゴールを設定してもらうための学習ツールとして期待できます。
大学への出願方式として注目の集まるeポートフォリオですが、生徒さんの積み重ねてきた学習のプロセスをよく見て、多面的な評価を実現する、という試みはまだ始まったばかりです。単なるデータフォルダではなく、生徒さんが悩んだり、自分の研究のゴールを設定したりするプロセスを、志望校に十分評価してもらえるシステムとなることを期待したいと思います。
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		<title>福井県立丸岡高校：地域とのつながりを重視しながら、小論文指導を通して社会に通用する人材を育てる</title>
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		<pubDate>Wed, 17 Oct 2018 00:00:54 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[福井県立丸岡高校は、福井県坂井市にある公立高校です。今回は、弊社営業担当者より、昨今の教育改革の流れをいち早くつかみ、さまざまな教育実践を行っている先生がいらっしゃるというお話を聞き、取材させていただく運びとなりました。



【目次】
１．学校紹介　校長先生の語る、学校全体の取り組み
２．指導のご様子
２－１.『小論文チャレンジノート』を用いた手厚い事前指導
２－２．新聞記事を読み、意見を書く朝学習で、知識を高める
２－３．小論文で得た力を生かして、探究活動でグローカルに学ぶ
２－４．入試対策の小論文講座で、達成感を与えつつ小論文を書く力を高める
３．指導の成果　自己肯定感の伸長と、進学実績の向上
４．まとめ　入試改革を見据えたうえでの、高校の戦略

【お話をうかがった先生】
  
校長　河野 和博 先生（左）。
教頭　島田 芳秀 先生（中）。
数学科　南 良一 先生（右）。
教職歴35年（本校赴任５年目）。進路指導部主任。学校改革推進チームリーダー。


１．学校紹介　校長先生の語る、学校全体の取り組み
――本日はよろしくお願いいたします。

南先生：よろしくお願いします。今日はまず、校長と教頭から、本校についての説明をしていただきます。

――そうでしたか。このコーナーで、校長先生、教頭先生からお話をお聞きするのは初めてです。お忙しい中、誠にありがとうございます。それでは、よろしくお願いいたします（緊張）。

校長先生：ではまず私の方から。昨日も全国の校長会議に行っていたのですが、新しい学習指導要領の目玉であるアクティブ・ラーニングとカリマネ（カリキュラム・マネジメント）に着手し始めた学校は多いですね。本校でも2017年度の後半から検討を進め、18年４月に新たな「スクールプラン」を作成しました。

――この横長の表ですね。
（クリックして拡大）
校長先生：そうです。これはホームページにも載せています。これまで本校の「校訓・目指す生徒像」は「文武両道」でしたが、これは全国色々な学校が取り上げていますので、新たに英語の“Think globally, act locally to make your dreams come true.”を策定しました。簡単に言えば、グローカルの教育をしっかりやっていって、地元で活躍できる有用な人材を育てたい、ということです。
この校訓の“dreams come true”、日本語では「自己実現を達成する」としています。厳密に言えば少し違うのですが、敢えて日本語ではこう書きました。国際化にも力を入れていきたいということの象徴として、英語で書くことにしました。
それに基づいて、下の学校教育目標（方針）も「地元への誇り、愛着」と設定しました。本校は地元のつながりが非常に強い学校なので、これはもう絶対に外すことはできません。そして、自己肯定感、自己有用感の高い生徒を育成したいと思っています。どこか自信がなさそうに見える子どもたちに、３年間本校で教育を受けて、丸岡高校に来てよかったなと思える何かをつかんで、卒業していってほしいという思いも込めています。そのための方針として、「基礎学力の定着と協働学習の推進」「総学を中心とした探究の学びの推進」「特別活動、部活動を中心とした情操教育」の３点を大事にしていきたい、という思いをまとめています。
具体的に取り組むにあたっての課題はたくさんあるのですが、特に今年度は「広報」、「探究・国際化」、「授業力向上」の３つに絞って取り組んでいこうと考えています。それを説明したのが次の表です。
（クリックして拡大）
校長先生：特に重要なのは「広報活動」です。「見える化・魅力化プロジェクト」として、地元の中学生や保護者さんたちに、本校で行っている活動をしっかりアピールして、本校の魅力を知ってもらう取り組みを進めています。例えば「丸高通信」という広報誌を中学校へ持って行き、そこで中学校の先生と仲良くなりましょう、という活動を行っています。そこから次第にボランティアなどの交流が生まれますので、中学校の生徒に「丸岡高校に行ってがんばりたいな」という気持ちになってもらえるのではないかと思っています。
私立高校の攻勢に負けないよう、全教員が危機意識を持って取り組むというところから本校はスタートしました。危機意識の共有ということは基本的にできていると思います。どの教員も、今のままではまずい、という気持ちを持ってくれていると思います。
「探究・国際化」と「授業力向上」は、これから動き出すところです。この「探究」については、南先生が中心になって、力を入れて取り組んでくれています。この取り組みと、今日の小論文のお話がつながっていくはずです。
というところで、あとは南先生にバトンタッチします。また何かありましたら、いつでも呼んでくださいね。（退出）

――ありがとうございました！


２.指導のご様子

２－１．『小論文チャレンジノート』を用いた手厚い事前指導
南先生：では、小論文指導の説明に移ります。僕はここに来て４～５年目で、２年目に進路に行った時から小論文の担当を始めたのですが、その時に従来のやり方を改めました。
それまでは単発的に小論文テストをやっており、業者の選定もまちまちでした。期末考査が終わって特別時間割の時にちょっと小論文テストを入れてみようか、という感じで実施し、その後の指導もなく、答案が返って来たら返していただけ、という感じでした。そこでまず、一括して１年から３年まで第一学習社にお願いしようと決めたのです。付録教材の『小論文チャレンジノート』もvol.1～6まで、一通り全部見て採用を決めたつもりです。１年から３年まで一括採用することによって、講演とか、ちょっと無理も言えますしね（笑）

――ありがとうございます（笑）

南先生：小論文テストに取り組む前は、総合的な学習の時間を使って、必ず事前指導することにしました。１年生では年度末に１回、２年生は１学期の７月と３学期の２回、３年生は全体指導ではありませんが、AO・推薦入試で小論文が必要な生徒には、10月初旬の２日間、60分×２で、小論文講座を開講しています。僕が講師をしています。以上が最初に作ったシステムです。
この取り組みを実現するため、教員向けに、小論文の講習会も実施しました。第一学習社から小論文の先生に来てもらって、担任・副担任を揃えて、生徒への指導方法について講義してもらいました。その経験を生かして、『小論文チャレンジノート』の事前指導、その後テスト受験を実施しました。
添削済み答案が返ってきたら、その結果を生徒にきちんと読ませる時間を確保しています。こういうことを始めて、いま４年目です。
『小論文チャレンジノート』は、注釈がものすごくいいですね。順を追った構成になっていて、時々コラムみたいにおもしろいことも書いてあったりして。

――それはよかったです。担当者も喜びます。

南先生：「ここの部分をしっかりやっていけば、ここは省略してもいいかな」などと考えながら活用しています。教員の指導の際は、正担任・副担任２人が担当します。
効果についてはまだわからないところも多いのですが、３年前から始めた学年は、AO・推薦入試で合格を勝ち取ってきていますね。


２－２．新聞記事を読み、意見を書く朝学習で、知識を高める
南先生：小論文の指導はこれだけではありません。朝学習の時間を使って、毎日10分間新聞を読ませています。３年になったら、10分×５日間で50分というのをひとつの単位として授業形式にしています。１サイクルで何かトピックを決めたら、「１人でその記事を読む」「先日の記事の反対意見を読む」「感想を書く」「グループで話をさせる」「意見交換・発表」という活動を繰り返していくのです。これによって、話し合いでもけっこう発表できるようになるといった効果がありましたね。

――新聞記事の選定は、学年の先生方がされるのですか？

南先生：そうです。教員自身が選定します。例えば、僕の当番だったら僕がする。

――おお、大変ですね、先生方も。

南先生：多分慣れたら大丈夫ですよ。この選定には、先生の個性が出ますね。

――そうでしょうね。具体的にはどのような展開で活動が進むのですか？

南先生：例えば夫婦別姓を扱うのであれば、それについてどのように思うか、月～火曜日で賛成派と反対派、それぞれの記事を読ませる、水曜日に感想を書かせる、木曜日はグループで話し合う、最後の５日目、金曜日に、グループの代表者が「私たちの班ではこういう意見が出ました」と発表する。それで、出た意見をクラス担任が要約するのです。用意したシートにすべての意見を打ち込んで、クラス毎に集約して、学年のクラスの意見として教室に貼るのです。
例えば…際どいことも話し合いさせていますよ。日本の大学は、防衛省の資金提供を受け、軍事に応用できる基礎研究をしていいのか、とか。

――難しいテーマですね。

南先生：３年生になると、10分でも結構な量が読めるようになるんですよ。
これは優先席の存在、優先席はこのような文章を読ませて、優先席って本当に必要なのかなということを考えさせたときの資料です。
（クリックして拡大）
南先生：複数の記事を読んでから書かせてみると、結構おもしろいことを書いてくれますよ。それを担任が読むとなると大変ですが、自分で書いて、グループで話させて、発表させるだけです。生徒は記事や意見を書くレジュメを綴じるバインダーを持っていて、終わったら毎日綴じておきます。

――なるほど、書けているか書けてないか、どんなことを書いているかというチェックまではしないのですね。

南先生：しませんね。でも、机間巡視は当然しますので、そこでどんなことを書いているのか、はざっと見ます。最初のうちは集めて、ちょっと見て、ハンコだけ押すこともしましたが、次第に集めなくても、どんな子でもやるようになっていきます。これは小論文とは全然異なる活動ですが、小論文の基礎にはなるのではないかなと思っています。

――そうですね。なると思います。入試でどんな文章が出るかはわからないわけですから、その時にこのような形で新聞記事をたくさん読めていれば、いざという時のネタになりそうですよね。

――あれ、このシートは何でしょうか？
（クリックして拡大）
南先生：これは５日間の取り組みの中で出てきた意見を、担当教員が打ち込んだものです。

――改めて見ると、10分で読んでこれだけの意見を書いて。大変なことですね。

南先生：レベルの高い学校だったら、もっとスムーズにできると思います。最初はできませんよ。でも、このようなことをやっているから、生徒に表現力がつき、物怖じせずに発表できるようになるのだと思います。新しく３年の担任になった先生が「こいつらこんなことできるんけ（ここまでできるようになっているとは思わなかった）」とも言っていました。これは１、２年生での経験があるからでしょうね。

――生徒さんもある程度自信を持って受験に臨まれる、そこまではいかないですか。

南先生：知識が少ない子は多くいます。生徒の中にある程度知識などがないと、感想を書くにしても、短絡的に「よくないと思う」と書いたりすることもあります。もちろん最後までそこにとどまる生徒もいますよ。でも、じゃあやめようという理由にはならないですよね。まあ、これはある種の「財産」です。


２－３．小論文で得た力を生かして、探究活動でグローカルに学ぶ
南先生：それから、今は小論文と、「探究」をしないといけないでしょう。本校の総合学習で「Mプロジェクト」と呼ぶ取り組みがあるのですが、これが「探究」です。本校はここにも力を入れて、「私は○○を探究してきた」と言えるような生徒にしたいと思っています。でも、探究をするにしても、絶対記述する力、論理的に書く力というのは大切なのです。だから小論文だけはきちっと３年間で４回やる、というスタンスを維持しています。

――この「Mプロジェクト」で探究する題材はどのように設定されるのですか？

南先生：去年の取り組みをご紹介すると、まず１年生は坂井市と連携しました。最初、僕らが市役所に行って行政の人や議員の事務局の人と話をしたのですが、そこで「受験云々ではなく、ふるさとのことをよく知らずに大学に行った者に、Uターンで戻って来いと言ったところで、知識がないから戻って来るわけがない」「義務としてふるさとのことを知らせないといけないのではないか」と市の人に話したら、賛同してくれて、学校にも来てくれました。それをきっかけとして、１年生全体が坂井市の何らかのことについて探究して調べて、ポスターにして発表して、という活動を７回実施しました。
３年生は、地域のリーダーの人たちを呼んで話をしてもらい、どこに問題があるかを考えさせる講座、飛行機をうまく飛ばす方法を考えさせる講座など、生徒が探究したくなるような講座を複数用意しました。２年生も同じような感じです。例えば『源氏物語』を読もう、など。教員が10人ほどいて、これをやるからおいで、とメンバーを集めて、それを探究する、という具合です。
でも、これからは「ふるさと」は１つ押さえておきたいと思っています。それから今校長からもお話がありましたが、世界に目を向けさせて問題点を考えさせたいですね。「ふるさと」と「国際化」、この２本立てでプロジェクトを進められたらと思っています。グローカルとは「ふるさとの課題を世界のいろいろな事例と比較しつつグローバルに考え、再びふるさとに特化したよりよい解決法を見つける考え方」だと本校では定義しています。

教頭先生：いま海外のことが出ましたので、私から補足をします。Mプロジェクトで今後進めていきたいのは、国際協働探究学習です。これは海外のパートナー校と一緒に地域の抱えるさまざまな課題の解決について探究するというものです。「2030年問題」とも言われることがありますが、今の子どもたちが社会の中心になる、2030年に向けて、いわゆる答えのない課題をどう解決していくかということを、海外のパートナー校と考えていこうとしています。

――すごいですね。海外の学校と、実際にどうやって協働していくのですか？

教頭先生：福井県は、すべての小中高、教育委員会、教育施設にスカイプ、テレビ会議システムが入っています。実は来週、香港の学校とスカイプで交流しようとしています。昨日も県内の羽水高校と結んで、テレビ会議をしました。このような「国際協働探究学習」が１つの柱になっています。
これは県からISN2.0（innovative school network）の指定を受けていますので、県の予算で進めていきます。Mプロジェクトの中で中心となって、海外の高校と地方創生とか丸岡が抱えているテーマについて協働学習していく。そういったことを進めていくことになります。
もう１つのローカルな方面の取り組みでは、「丸高カレッジ」という、丸岡高校を生涯学習センターにしていこうという取り組みを行っています。地域の方も講座を受けられるように、本校の教員や地域の方を講師に迎えて、そこでいろんなふるさとのことについて講座を開いていこうと思っています。それによって開かれた学校、いわゆる生涯学習センターとしての機能を高校に持たせるのです。県内の他の学校にない取り組みかと思います。そういったことも含めながら、Mプロジェクトを進めていこうと計画しています。

――丸高カレッジには、高校生も参加されるのですか？

教頭先生：高校生も参加しますし、中学生も、また一般の方も参加します。第１回は丸岡城の歴史、第２回は英会話でおもてなし英会話講座、そういった形で中学生から地域の方まで誰でも参加できるようなテーマにしています。
（編注：取材は５月に行われましたが、実際の丸高カレッジは第１回が「幕末の丸岡藩主有馬道純の人物と業績を探る」、第２回が「江戸時代のマジックとなぞなぞ遊び」でした。高校のホームページもご参照ください）

――おもしろそうですね。いろんな形でつながりが生まれそうですね。まだこれは企画段階なのでしょうか？

教頭先生：そうですね、これからですが、６月に第１回が開かれることは決まっています。

――さまざまな取り組みが、もう動いていらっしゃるわけですよね。

南先生：その根幹を成すものとして、この小論文とか新聞等の時事問題の指導とか、そういったものをきちんとしておきたいと思っています。

教頭先生：基礎がないと探究活動もうまくいきませんから、そこはきちんと押さえておく、というのが基本の考え方になっています。情報を収集する。そして、それを交流して、意見を交わす。それをまとめて、そして発信する、という流れですね。

――特に意見をまとめて発信するというところが、小論文の位置付けになりますね。


２－４．入試対策の小論文講座で、達成感を与えつつ小論文を書く力を高める
――それでは、３年生の小論文対策講座のお話を聞かせていただけないでしょうか。

南先生：10月の推薦入試対策の小論文講座には、20人ほど集まってきます。事前に、生徒には『小論文チャレンジノート』に載っている良問を１つだけ選んで、実際に書かせています（全員同じ課題です）。そして当日に持って来るように、と指示しています。生徒が選んだ題材について、僕も小論文を書いてきます。そして読み合わせをして批評し合います。最近は第一学習社のプロの先生が選択した題材で書かせて、実際に生徒が書いてきたものを持ち寄ってグループを作り、そこで輪読をする、つまりみんなに複数の答案を読ませるわけです。そうしたらいろんな視点が出てくるでしょう。

――そうですね。

南先生：次に大きい紙に、掲示用みたいにして「ここがよかった」などと貼っていきます。もちろんよくないところも付箋に書いて貼らせ、自分に寄せられた感想をKJ法のような形で分類し、それを持って帰って、もう１回同じ題材で書かせます。で、２日目に改めて読んでみるのですが、すると内容が大きく変わるので、生徒はなんだかできるような気分になるのです。

――いや、実際に質の高い答案になっているでしょうね。

南先生：講座２日目には、夏に行われた教員向けの講習会で、講師の先生に添削してもらった答案（実は私が書いたもの）をまず「どこが変？」と話し合わせてから、「教員の研修ではこういうところがダメだと言われたよ」などと言って見せています。生徒に「こんなにうまく書いているように見えるのに、ここがダメなのか」というのが具体的に示せるのです。僕はほとんどファシリテートしているだけで、何も教えていません。
１日目の最初に基本だけは押さえますよ。講習会で習ったことを、問題解決型（問題点を先に示せ）とか、主題提示型（言いたいこと、主題を先に書け）とかね。ただそういうことは10分程度話すだけです。後は生徒に自分でやらせています。これで60～70分、充実した取り組みができます。これを僕が２日連続でやるから、じゃあ、他の先生も仕方ない、あとの個人別の小論文指導をやっていこうか、と思ってくれるのかもしれません。
この講座、生徒からは結構評判がよいのです。またやってほしいとか、勉強になったとか。

――そうですね。生徒さん目線から見ても、とても充実した学びの時間になっていると思います。

南先生：そして、この学校の生徒として推薦を受ける、例えば、福井大学の推薦を受ける生徒には面接の担当教員と小論文の担当教員を１人ずつ割り当てます。
ここ数年は僕が割り当てを考えるのですが、依頼する先生に「この生徒を見てやってほしい」「何とか合格させてやってほしい」と。生徒は、必死でがんばりますよね、毎日のように。教員は夏に受けた教員向けの講習会で、添削の仕方もわかっています。生徒にもチャレンジノートの経験があるので、ある程度自信もついています。
生徒たちは、年に１～２回きちんと小論文学習をやっています。それなら先生方にも何らかの体験をしてもらってから、生徒に向かってもらわないといけないと思っているのですよ。それもあって、生徒１人ひとりが先生を頼るようになります。だいたい１人の先生が４～５人の生徒を受け持っていると思います。


３．指導の成果　自己肯定感の伸長と、進学実績の向上
――受験間近の３年生はやる気があるということですが、１、２年生のうちはまだ、「何でこんな勉強しないといけないのだろう」という雰囲気もあるのですか？

南先生：それはあると思いますよ。１、２年生は「なんで突然小論文！？」とね。ただこの取り組みを始めて４年目になるので、少なくとも教員には「小論文は大切だ、だから進路も小論文指導に力を入れている」という認識が浸透していると思います。

――先生方がしっかりと手綱を締めてらっしゃるわけですね。

南先生：実際は僕も学年の様子を見て回りますが、きちんと押さえるところは押さえてくれています。『小論文チャレンジノート』から課題を出して、「今日は次のページやって来てね」「次回、そこを説明するからね」といった具合にやってくれていますから。

――すごい取り組みですが、最初、他の先生方から反対などはなかったですか？

南先生：ありましたよ。一体何をするつもりやと。今まではただテストを受けて終わりだったのに、チャレンジノートでの指導前に、第一学習社から小論文の先生が来るわ、指導を受けなさいと言われるわ、それは嫌だったでしょうね。しかも夏休みに入って、教員全体対象の指導者講習会も出席してくださいと言われるし。
でも、本校は、センター試験を突破して国立に進学する生徒も多少はいるけど、やっぱり小論文と面接で突破していく生徒を増やしていかないといけない、というのがこの学校に来てすぐわかったのです。
今は大体の先生方が、こういう指導をやるものだ、と思っていると思いますよ。ただ事前学習シートってあるでしょう。あれは一切使っていません。だって、あれは試験と同じものをさせることになるでしょう？　それでは意味がない。私たちはそこを補うため、自分たちで指導をするのです。

――なるほど。そのように弊社教材をご利用いただけているなら、私たちとしても嬉しいですね。

南先生：小論文トレーニングの点数を見ると、継続的に点数がよい生徒は、実際に入試での出来も抜群ですね。だから、あの点数には推薦合格と正の相関関係があるなと思っています。小論文トレーニングで高い点数がとれる生徒は、やっぱり受かっています、間違いなく。

――そうですか。そうおっしゃっていただけると心強いです！

南先生：入試でいろんな力が総合的に試されるようになって、いわゆる狭い意味の学力がない生徒でも大学に合格してくるので、大学が「まあいいやろ」と認めてくれる、何らかの力はついているんじゃないですかね。
はっきりとは言えませんが、小論文と面接の直接的な対策を行うだけでは力はつかない。総合的な学習や、この朝の学習で得た力が、いろんなところでつながっているのではないかと思います。
例えば、昨年度は、福井県立大学に９人受けて、９人全員が受かりました。

――100％！

南先生：100％。進学校でもありえない９分の９。でも、その子たちの小論文の点数を見ると、こいつら書けるようになったんだって思いました。書けるから、合格してくるんだ、と感じましたね。

――嬉しいですね。私たちも嬉しいです。そういう結果につながって。


４．まとめ　入試改革を見据えたうえでの、高校の戦略
――大学入学共通テストで記述式問題が出されるということで、その対策という意味合いでも、私たちの小論文教材がお役立ていただけるところもあるのではないかと思っています。ただ、「小論文」と言っているだけでは、どうつながるのかが見えにくいとも思うので、何かしらの工夫が必要だとも考えています。その辺りに関して、何かヒントをいただきたいのですが。

南先生：僕は数学ですが、もう今年の１年から共通テストになるでしょう。で、去年の11月くらいにプレテストを解いてみましたが、あれは格差を生むだけだと感じました。
数学における「記述」なんて、小手先だけで、マークでもいいようなことしか書かせられないですよ。数学は何かを求めたい、というのが中心にあって、思考を巡らせながらいろんな過程を通って、解答を見つけ出すものでしょう。人の解き方を後追いしたり、日常生活のものに、敢えてつなげてやろうとしたり、会話的に書いたり…「そんなのいらないじゃん」と思います。数学なら純粋に「これを求めたい。ではあなたはどのように考えますか」と問うのが思考力を試す問いなのです。解答へのストーリーを作らせる問題が私は好きですね。しかし共通テストの試行では、数学の原理と言うか、根底を探らせるものはよかったと思いますが、なかなか「思考力」を問うまでは、時間的に限界があるのだと思います。形式に慣れていない、ということもあって、僕はあれを70分では解けませんね。
だから、余計に小論文をしたいのです。なぜなら、今は悲しいかな、正直言って、そのテストで突破できない現実があるからです。

――そういう発想なのですね。

南先生：先日、金沢大学の学長とラウンドテーブルで話ができる機会があったのですが、学長が、７対３だって言うんですよ。７は今までのような学力を持った生徒、３はポートフォリオやアクティブ・ラーニングで独創的な能力・経験を持ってきた生徒。そういう比率で生徒をとりたいとのことでした。「官僚とイノベーター」みたいな発想をしているのかな、と思うのですが、絶対７は必要だと。でも、３の生徒がいなかったら７が死んでしまう、ということのようです。３というのは、総合的な学習等でいろいろな活動や経験をしてきた人材ということですね。

――つまり、金沢大学が必要とする学生の比率、ということなのでしょうか。

南先生：でも、文科省も３と言っていますからね。AO・推薦で３割受け入れなさいとね。本校の入試の傾向としては、７の割合の中で勝負する生徒もいますが、ほとんどは３の方です。それなら、新しい共通テストを突破するというよりも、考える力、書く力をつけて、自分をPRできるようになることを目指したい。大学は推薦・AOでも基準を満たせば合格を出してくれると言うのですから、そこで力を発揮してくれればいいですよね。
校長の話にもありましたが、実情は生徒減もあり、学校の存続自体に危機感を持たなければならない状況なのです。結構複雑なんですよ。生き延びなければならないのです、学校も。

――そうですね。先ほどのお話と共通テスト・入試対策のお話は、なかなか複雑ですね、まさしく。

南先生：受験校なら共通テストに適応させる授業の取り組みを考えるのでしょうが、本校では全体の取り組みにはできません。本当に共通テストの結果で勝負させる力をつけていく生徒と、AO・推薦入試で勝負する生徒は、指導を分けないといけないと思っています。分けなかったらどっちつかずで両方ダメになってしまいます。
でも、これまでお話ししてきた取り組みは、受験が土台にある発想ではないんですよ、人としての力をつける、社会で生きていくための力をつけさせたい、というのが土台です。さっきの「ふるさと」と一緒で、「ふるさとのよさ」を知らせないと将来地元に帰って来るはずがない。だから、校長、教頭、他の教育委員会の人も「ふるさとに愛着を持とう」などと言いますが、本校では「ふるさとを自ら愛おしく思ってくれるような教育をしよう」と考えています。ただ「愛せ」と言うだけでは愛するわけがないじゃないですか。

――そうですか？

南先生：自ら愛おしく思ってくれるための仕組みをどのように作っていくかが大事なんです。学校の中でも最初は「地元への誇り・愛着を促し」などの文章だけだったんですよ。こちらが地元を知るための教育をしてやって、初めて愛してくれるのであって、「ふるさとを愛しましょう」というスローガンはやっぱりおかしい。ここの校長のいいところは、入試のことは頭の中に入れてやっているだろうけれど、僕が「批判されようが、入試実績が多少落ちようが必要なことはやりましょう」と言ったら、「そうやな」と言ってくれるところがすごくありがたい。小論文も基本的にはそこから出発しているのです。だから、副次的な効果ですが、例えば新聞記事を読ませて時事問題を知るということも、世間に出て決して馬鹿にされないし、いいことだと思います。こんな考えが教育の基本ベースにあるということです。
これを推薦に活かそうと思う先生がいても、別にそれは思ってくれればよいのです。僕にもそれは多少あります。でも、全員に課している理由はそれです。

南先生：この総合学習での小論文指導が教員みんなの納得のもとできちんとできるようになったのは、３年がかりでやっと、というところです。今までは負担感ばかりでしたね。「働き方改革」のこともあるので、なかなかすっとは導入できないのです。「なんでこんな負担になることをするのか」とね。定期考査が終わって、生徒も教員も楽になった時に、小論文をやれと言うわけですから、先生方も最初は大変だったと思いますよ。
ただ一方で、３年やったら僕はもうやりたくないな、とも思います。違う人が違うことをやった方が面白い。３年間同じことをやっていると、もうこのぐらいでいいやって慣れてしまうんですよ。だから４年目に引き継いでくれるであろう人に、あまり口出しはしません。引き継いだ人に、新しい発想でやって欲しいのです。そうしないと学校って進化していきませんからね。だから絶対に総合的な学習も来年は誰かに引き継ぎたいと思っています。
第一学習社の教材は、非常にうまくできています。僕はいつもこう言っています。「担当変わったら、違う業者もよく見てみて、よかったら変えればいいよ」と。

――え、そ、そうなんですか…？

南先生：でも、今まで僕がいろいろ検討して、３年間、第一学習社に任せようって思って、うまく変わっていきましたから。基本的にはそれを踏襲していくと思いますよ（笑）

――入試対策という枠組みにとどまらない、本当に生徒さん、そして地域のためになる教育をしなければならない、という目的のもとで、小論文を使っていただけるとお聞きできて、私としても本当に嬉しいです。本日はどうもありがとうございました。
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		<title>熊本県立松橋高校：『言語力ドリル』の学習を通して、進路実現のための基礎力を高める</title>
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		<pubDate>Tue, 11 Sep 2018 00:00:29 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[小論文指導実践例]]></category>

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		<description><![CDATA[熊本県立松橋高校は、熊本県宇城市にある公立高校です。
今回は、弊社営業担当者より「『論理の力』を育てるシリーズ」の価値にいち早く気づき、採用を進めてくださった先生がいらっしゃる、というお話を聞き、取材させていただく運びとなりました。


【目次】
１．学校紹介
２．指導のご様子
■『言語力ドリル』で聞く力を高める
■添削教材を活用し、基本的な書く力の向上、自己ＰＲの具体化を図る
■個別指導で個々の力をさらに高める
３．まとめ　生徒さんのご様子、今後のビジョン

【お話をうかがった先生】

情報科・商業科　友枝 武弘 先生（右）。
教職歴19年（本校赴任５年目）。２学年主任。総合学習総括。
数学科　猿渡 淳 先生（左）。
教職歴10年（本校赴任７年目）。総合学習担当。


１．学校紹介
――本日はよろしくお願いいたします。さっそくですが、まずは貴校のご紹介からお願いいたします。

友枝先生：はい。熊本県立松橋高等学校は、県の中央部に位置し、大正７（1918）年創設の歴史と伝統のある学校です。「普通科文理総合コース」「普通科体育コース」「家政科」「情報処理科」を設置し、特色ある教育を行っています。
①生徒一人ひとりの夢の実現　②地域の未来をつくる人財の育成　③持続可能な魅力ある学校づくりの推移　を目指す学校像としています。また、凡事徹底・文武両道をスローガンとして「生徒が来てよかった学校」「親がやってよかった学校」「教師が勤めてよかった学校」を目指しています。
今年で100周年を迎えるのですよ。

――そうなのですね！　節目の年にインタビューできて光栄です。それにしても、さまざまな科・コースがあるようですね。つまり、生徒さんの進路先も多様ということですか？

友枝先生：学年によって違いますが、就職と進学が６：４や５：５ぐらいです。これからインターンシップに行きますが、少しずついろんな経験をして、進学希望者が増えていく感じです。


２．指導のご様子

■『言語力ドリル』で聞く力を高める
――さて、今回は弊社の『1日10分言語力ドリル』シリーズのご利用の様子を主にお聞かせいただきたいと思っております。まず、この教材を採用されたきっかけを教えていただけないでしょうか。

友枝先生：本校生徒の「インプット」「アウトプット」にはどうしてもズレが生じる、という問題意識がありました。例えば私たちの指示、言ったことが生徒に通っていない。「聞いていませんでした」「わかりませんでした」と言う生徒が多いのです。本当に忘れていることもあるのですが。

――それは教科指導、ということでなく、学校生活全般、ということですよね。

友枝先生：そうです。そんなことを思っていたときに、この『1日10分言語力ドリル』に出会いました。これに取り組むことで、何か見つかるのではないかと思ったのです。まず１年生の12月～３月の時期に「聞く・話す」のシリーズに取り組みました。
（『1日10分言語力ドリル 聞く・話す』）

――『言語力ドリル』は１回10分で実施できる、とご紹介していますが、実際にはいかがでしたか？

友枝先生：放送を１回流しただけでは聞き逃す生徒が多かったので、２回流して対応しました。10分では終えられなかったですね。１コマの授業で２回分実施した、というペースです。
「自己紹介をしよう」というグループワークのページも使いました。インターンシップで「自己紹介カード」を書くものですから、場面設定をインターンシップとしての自己紹介を書くものとして、全員に実施をしました。

（クリックして拡大。『1日10分言語力ドリル 聞く・話す』グループワーク１）

――ドリルだけでなく、グループワークのページもご利用いただいたのですね。弊社としては嬉しい限りです。ただ、総学で授業をされる際は、いろんな教科の先生がいらっしゃると思いますが、『言語力ドリル』のように、ご担当教科とは異なる教材で授業をすることに対して、言葉は悪いですが抵抗感のような反応はございませんでしたか？　あるいは、「どうやって指導すればよいかわからない」といったお声は？

友枝先生：今までは特にないですね。

猿渡先生：私は基本的に書くことに苦手意識がありましたが、普通に解説しながら授業できていますね。私も「あ、そういうことなんだ」という確認をしながら授業をしていて、なんかこう、いいなぁと思いますよ。「聞く・話す」にしても「書く」にしても、本当にこのまま、「じゃあ、この問題やってみて」「じゃあ、解説しまーす」…と言って進めている感じです。

――本当ですか。それはよかったです。

友枝先生：付属の『指導の手引き』の存在は非常にありがたかったです。生徒に話をするときのヒントには絶対なると思っています。
ただ、「書く」編は、指導するのが難しい内容もあったので、国語科の先生方にお願いしました。授業の一部に取り入れてもらい、協力してもらいました。
実際にやらせてみると、やはり生徒は「必要な情報を聞けていない」ということがわかってきました。
平成28年度に卒業した生徒たちが、「言語力がついたよね」と自分たちで言っていたのが印象的でしたね。人の話を漠然と聞くのではなく、「何を聞けばよいのか」という、ポイントがわかるようになったのではないかと思います。
私たちはこの『言語力ドリル』の他に、他社さんの「スケジュール帳」も活用しています。『言語力ドリル』もメモする力が問われていますが、この「スケジュール帳」と併用することで、私たちの言ったことをちゃんとメモできるか、確かめています。僕はよく「時間」と「期限」と言いますが、『言語力ドリル』を実施することで、スケジュール帳に何を書けばよいのか、どこが大事なのかがわかるようになるのです。『言語力ドリル』の言葉を使えば、「具体」と「抽象」の区別がつくようになる、ということかなと思います。
『言語力ドリル』は、きちんと話を聞かせるだけではなくて、何を聞くべきなのかを理解させる、というところがよい教材ですよね。

――聞くのに必要なのは「態度」だけではない、ということですね。

友枝先生：そうですね。いかに「インフォメーション」から「インテリジェンス」に格上げするか、ということなのではないかと思います。

――「ただの無味乾燥な情報でなく、自分にとってどのような意味があるのか、どのように役立てられるのか、ということまでふまえた情報に格上げする」ということですか？

友枝先生：その通りです。


■添削教材を活用し、基本的な書く力の向上、自己ＰＲの具体化を図る
――弊社教材と「スケジュール帳」の併用ということですが、これらは大きな３カ年の指導計画の中に位置づいているそうですね。

友枝先生：はい。例えば、基礎学力の育成にあたってはまた別の業者の教材を使っています。『言語力ドリル』は「言語活動の充実」として活用しました。その他作文・小論文対策として、第一学習社さんの「作文トレーニング」「小論文トレーニング」を利用していますし、他社のワークシートも活用しています。

――『言語力ドリル』「聞く・話す」のシリーズが終わった後は、２年の１学期から12月までで「書く」のシリーズを使っていただくご計画と伺っています。これも総学と国語科で、というご計画ですか？

友枝先生：そうです。そしてそれが終わってから、２年の３学期から３年にかけて、進路別の指導に入っていきます。就職・進学別に第一学習社さんの「作文・小論文トレーニング」を実施します。就職志望者は求人票と企業比較、履歴書作成を行います。進学志望者の方はまず各自で大学案内パンフレットを入手し、「学校比較シート」を作ってデータを整理させて、その後志望理由書を作成させます。進学志望者はこのタイミングで、第一学習社の講師の方にガイダンスにも来ていただいていますね。２時間指導していただいた後、私と国語の先生と、学年所属の先生方で２時間、志望理由書を書かせるという内容です。ちなみにその間、就職志望者は別教室で、雇用環境整備協会から講師を招いて就職ガイダンスをやっています。
学校比較シートに書かせながら、徐々に第一学習社さんのガイダンスに持っていくようにしています。

――ありがとうございます。別業者さんの「学校比較シート」に加え、弊社の添削＋ガイダンスのサービスをご利用いただいているとのことでしたが、「学校比較シート」だけだと学習面で足りないということですか？

友枝先生：その業者さんは添削教材を用意されていないのです。「講座」はあるのですが、テストがないものですから。
志望理由書にしても、いかに情報を整理していくか、というところが必要になるので、第一学習社さんの添削に取り組む前に、いかに自分が経験してきたことを整理できるか、が大事です。今年からすべて「スケジュール帳」に面談やオープンキャンパス、進路ガイダンスの記録をつけさせています。ずっと「その時その時で感じた気付きを絶対に逃すな」という話をしています。「進学希望者には３学期に志望理由書を書かせるから、そのつもりで情報を集めなさい」とも言います。

――すべてが一つのラインに載っているわけですね。すごいですね。

友枝先生：ところが、これだけ指導しても、就職・専門学校志望者に課した「作文トレーニング」の添削結果は惨憺たるものでした…。２年時の３学期に添削を課したことがあるのですが、その時の結果がこちらです。
（クリックして拡大）

友枝先生：こちら（画像右側）は進学志望者の間違いで、こちら（画像左側）が就職志望者の間違いをまとめたものですね。漢字の間違いや表現の誤りなどです。こういう文章以前の問題で評価を落としていることがわかります。しかし、これが２年生の３月段階だったらまだいいわけです。
３年生に上がってからリピート添削をするので、「同じミスをするなよ」という思いで、返って来た答案とともに、先生方、生徒たちに配って、情報共有をしているのです。

――これは生徒さんにとってはありがたい資料ですね。自分の間違いだけでなくて他の生徒さんの間違いを見て「あ、自分もこんな間違いをしていたかもしれない」と振り返ることができそうですよね。

友枝先生：そうですね。それから、高い評価だった生徒答案は、生徒の名前を消して印刷し、全生徒に読ませています。論の立て方など、うまいにはわけがある、ということを、実際に読ませて学ばせる。構成のしかたや表現方法を学ばせるんですね。Aがたくさんついている生徒を厳選しています。10人分ぐらいは配っていたかな。

猿渡先生：そうでしたね。意外と普段勉強が苦手な子の方が文章は上手、ということもありましたね。

友枝先生：２年生の３学期時点で添削の評価が高かったのは、家政科と情報処理科です。

――そうなんですか？

友枝先生：はい。これまでにがんばった内容に具体性があるからなんですね。家政科と情報処理科の生徒達は１年次から各検定に取り組んでいるから、がんばりに具体性があるわけです。ここが普通科との違いです。答案を読むことで、具体的に書くということを学ばせています。
返って来た添削答案に向き合わせる時は複数の教員で指導にあたります。２人でも足りないぐらいですね。せっかく添削されたものなので、添削の意味がわからない所を質問させ、疑問を解決させてから書き直しをさせています。また並行して評価の高い生徒のどこが評価されているのかを読んで勉強させます。他の人の構成を見るということはすごく勉強になると思うので力を入れています。

――生徒さん自身は、添削された内容・評価に関してはどのような反応をされていますか？

猿渡先生：「もうちょっと点数出てくるまでがんばろう」とか、そういう反応はあったかなと思います。やはりリピートでやり直して評価が上がると、「よかったぁ」という声は出てきますね。目標、目的を持っている子はがんばってよくしようというところはあったと思います。

――よかったです。ありがとうございます。



■個別指導で個々の力をさらに高める
 
――計画表では、３年時に個別指導をされている、と書かれています。今度はこちらのご指導についてお伺いします。

友枝先生：３年生の夏休み課外として、小論文対策講座を実施しています。第一学習社さんの『現代を知るplus』、『チェック＆ワーク』、『要約練習20』を使っています。講座内容は、分野ごとに役割分担しています。例えば、「福祉」だと家政科の先生、「情報・メディア」だと情報処理科の先生、といった形で、それぞれの分野のプロの人たちに指導をお願いしています。
生徒の志望する学部に必要だなというテーマを私たちが決めて取り組みます。例えば「環境」は、どの学部にも必要です。

――友枝先生も猿渡先生も国語科の先生ではないわけですよね。私どもがお話をお伺いすのは国語の先生が多いのですが、商業科の友枝先生、数学科の猿渡先生と、他の教科の先生にここまで具体的な指導のお話を伺えるというのは珍しいです。失礼なご質問にもなりますが、どうしてこのような手厚いご指導が実現可能なのでしょうか。もともと小論文や「話をきちんと聞くこと」などについて問題意識をお持ちだったのでしょうか。

友枝先生：そうですね。実業系高校の生徒が大学受験をする場合、ＡＯ入試や推薦入試なので、小論文は絶対に課されます。よって、若い頃から積極的に小論文の指導者講習会に参加し、指導力を向上させてきました。国公立大学の小論文の指導は、なかなか引き受け手がないので、自分でも勉強しながらやったこともありました。
今からお話するのは、私が３年生秋の放課後の個別指導で、３人１組で指導したときのことです。１人が熊本県立大、１人が大分大、１人が鹿児島大か熊本学園大の志望でした。
まず、３人の生徒に同じ問題を投げかけます。その際、ワークシートで争点を分けて、こっち側はこういう意見とこういう理由。こっち側から見ると、こういう意見でこういう理由がある。それを両方見せて、自分はどっちの立場か、と問いかけ、書かせるのです。すると３人の生徒でも、それぞれ違ったことを書いてくるのです。
今度はそれぞれの書いてきた主張と根拠を見比べさせます。その時、絶対に相手の論を否定させず、どこがいいと思ったか、を言わせます。小論文をいきなり書かせるのではなく、まず討論をさせるわけですね。

 ――３人の生徒さんは、うまく意見は割れたのですか？

友枝先生：はい。１対２に分かれました。このとき、「絶対人が書いているものに対して文句は言わない」「これいいな、というところを言ってくれ」と指示しています。いいところを言うから、言われる方はニコッとするんですよ。それが次に頑張ろう、という意欲になっていくんですね。そうやって僕は仕掛けています。

――それは素晴らしいですね。別に相手を否定しなくても、それだけで「あぁ、そういう意見もあるんだな」と思えますよね。

友枝先生：資料解釈でも、資料の読み取り方のどこがよかったか、を言わせています。いろんな読み取り方があるから、その見方を尊重するという方針で討論をさせています。
これがさっき言った資料です。これがワークシート、これは後でのまとめですね。指導した順番になっているのです。

（校外秘資料なのでお見せできませんが、かなり高度な小論文入試問題が厚さにして12～13センチほど、山のようにファイルボックスに保管されていました）

――この個別指導は、３年生の２学期頃のお取り組みですか？

友枝先生：そうですね。９月に小論文模試を実施していますが、その添削が終わった後ですね。10～12月の３ヵ月くらいで仕込んでいきます。

 ――これは手厚いですね。素晴らしいですね。

友枝先生：小論文指導をしていると、まず「どう書くの？」という質問が出てきます。最近は要約させて、その後に論点を決めて意見と理由を記述するという指示になっているので、以前と比較すると書きやすくはなっています。以前は「○○について述べなさい」という形式の出題が多かったので、うまく書けない生徒には、「序論」「本論」「結論」という型で、「私は○○と考える。なぜならば、」の形式で書け、と言っていました。
（クリックして拡大）

――漠然とした問いだと、命題を作ること自体が難しいですよね。命題の出し方も出題者の意図に添うものになっているかどうかが重要で、万が一添わなかったら、評価されるかどうかすらもわからないですからね。

友枝先生：そうなんです。結局、知識がないといけませんね。個別指導の時は、命題の立て方は樋口裕一さんの教材を活用して指導しました。命題の立て方に問題が出てくるので、別途トレーニングが必要なのです。命題の訓練をしないと「そんなん言わんでもわかっとるじゃない」という内容になるので、その指導に、ちょっと時間がかかります。

 ――私たちはその流れを推奨していますね。

友枝先生：最近は分割した問題が多いですからね。だから、あくまでも樋口さんの型は、一つの問題のタイプとしてYesかNoかで答えるためには、これを作らないとできないよ、と教えるのです。

――そうですね。 

友枝先生：僕は、大学入試の出題形式が精選されたと思っています。以前に比べてうまく誘導していると言うかね。生徒はどうしても書いてあることで考えるのではなく、常識や知っていることで考え、答えようとするのです。
これは結局、『言語力ドリル』で学ぶことに全部繋がっているということだな、と思っています。まず、ちゃんと聞く。それも、必要なことを的確に聞く、ということです。これは読み取りも一緒だと思うんですね。知っていることが邪魔しちゃうんですよ。多分誰でも通って来ていることだと思うんですけど、「前にあのコメンテーターが囁いてたな」というような解答が選択肢にあったら、そっちを選んじゃうんですよね。課題文には書いていなくても、です。どうしてもそういうことがあるので、よく生徒たちにも言ってますね。

――なるほど、『言語力ドリル』の学習は、ここに結びついてくるのですね。私たちも勉強になります。



３．まとめ　生徒さんのご様子、今後のビジョン
――生徒さんが３年生になって作文、志望理由書を書いたり、その他さまざまな指導を受けたりした時に、「この『言語力ドリル』３シリーズを学習してきたからうまくいっているのだろうな」と感じられるようなことはありましたか？

友枝先生：最初にも言いましたが、入口として、私たちの指示をきちんと「聞く」ことができるようになったのが、一番大きいのかなと思います。それができるようになるから、次の「話す」「書く」というところにも進んでいくのかなと思いますね。
国語科の先生に「読む」をお願いしているのですが、結局、読み取る内容というのは全部「聞く」から繋がっていると思うんですね。
要約でも「具体」と「抽象」という言葉が出てきますが、全部「情報の取捨選択」というところに行きつくのかなと思います。その次に必要なのが、テーマに対して、どういう問題点・課題があって、どういう対立概念があるのかっていうことを知ることだと思うんですよね。

――教材内容に関して、「もうちょっとこうだったらいいのにな」といった希望はございますか？

友枝先生：いや、このボリュームだから、総学の１コマとして使いやすいのだと思います。
この『言語力ドリル』の「聞く・話す」を使ったときの生徒の反応を見ると、徐々に生活が変わっていったという印象を持っています。

猿渡先生：ええ。ちょっと落ち着いてきたな、という印象を持ちました。

友枝先生：『言語力ドリル』だけでなくて、「スケジュール帳」もありますからね。それで人の話を聞くこと、何を具体的にメモするかを意識すること、これらの重要性が、これでわかると思うんですよね。

―――そうですね。

友枝先生：我々は聞く前に、そのテーマだったら何を聞くかっていうのは想像できるじゃないですか。ところがコンサートの金額を間違えましたとか、全部聞き取れませんでしたとか言ってましたからね。コンサートがいくらなのか、場所がどこであるのか、やはり聞かない子はちゃんと聞けていないんだなと。そこを気付かせるのに、非常によい教材だなと思います。

（クリックして拡大。『1日10分言語力ドリル 聞く・話す』第3回）

――私たちも制作時、場面設定や問いの出し方は色々悩みましたね。「これでいいのかな」「易しすぎないかな」というように。

友枝先生：生活の中にある題材がよいですね。「スケジュール帳」とファイルを活用して、自分の足跡を記録に残す。そして、情報を一元管理することが重要だと思います。
今、改めてポートフォリオの重要性が叫ばれていますが、前からみんな、「綴じさせる」ことはやってきたと思うんです。ただ、「どこに書いたかわからなくなった」という問題があったと思います。紙切れにちょこちょこ書いたようなメモで、後になったらどこにいったかわからなくなる、とかね。だから今は「スケジュール帳」にすべて情報を書き込みなさいと言っています。どこで「あ、なるほど」と思うかわからないからですね。そういうちょっとした出来事があったら、手帳に全部メモしておけ、とは言っていますね。
そう言えば、生徒が３年生になって、就職の方の指導の時に「（手帳に情報を一元管理するのは）すべてこのためだったんですね」って言ってくれたこともありましたよ。

――あ、その言葉は嬉しいですね。すごいなぁ。

（インタビュー記事にはしておりませんが、先生自作のキャリア学習のためのスライド資料を、PCで見せていただきました）


…実際のインタビューはこの後も続いており、他にもご紹介したい取り組みが多々あったのですが、今回はここまでとさせていただきます。友枝先生、猿渡先生、すべてをご紹介できず、申し訳ありませんでした。そして、多方面にわたる指導実践をご紹介くださいまして、誠にありがとうございました。
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		<title>埼玉県栄北高校：学校オリジナル教材と添削教材を組み合わせた小論文指導</title>
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		<pubDate>Wed, 07 Mar 2018 02:07:00 +0000</pubDate>
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				<category><![CDATA[小論文指導実践例]]></category>

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		<description><![CDATA[栄北高校は、埼玉県北足立郡にある私立高校です。全日制の男女共学で、「アクティブ・ラーニング」「キャリア教育」「基礎学力の向上」を進路指導の３つの柱とし、基礎学力の上に思考力・判断力・表現力を養う教育改革に取り組んでいる学校です。
2016年からは、文部科学省「実社会との接点を重視した課題解決型学習プログラムに関わる実践研究」指定校となり、自治体と連携したビジネスプランを考える取り組みを行っています。
今回は、私立高校での教員横断型の小論文指導について、お話を伺いました。




【目次】
１．年間指導計画
２．使用教材
３．学校オリジナル教材・その他の取り組み
４．校内の指導体制
５．今後のビジョン

【お話をうかがった先生】

岩村　和夫　先生
●系列の埼玉栄高校で24年勤務。本校赴任12年。
●学習指導部を統括。進路指導部と連携して、生徒の学力向上に努める。


１．年間指導計画
――本日はよろしくお願いいたします。さっそくですが、まずは貴校の年間指導計画を教えていただけますか。

岩村先生：よろしくお願いします。本校では、3年間で次のような教材を用いた指導を行っています。
●1年次
学校オリジナル教材(後述)を使用した表現学習
●2年次
 小論文トレーニングvol.3/vol.4/vol.5
●3年次
 小論文トレーニングvol.6
 特化型小論文トレーニング

岩村先生：以前は年間を通して小論文に時間をかけられたのですが、現在は文部科学省のキャリア教育の研究推進校の指定を受けているため、半分の時間数をそちらに割いています。
しかしキャリア教育として、伊奈町役場、伊奈町商工会、伊奈町観光協会とタイアップして、伊奈町を活性化させるためのビジネスプランを作る取り組みでも、小論文で練習してきた論理性や思考力が非常に役立っているので、小論文とキャリア教育の相乗効果を生んでいるのを実感しています。
最終的には役所の方に講評していただいて、優秀作品にはビジネスプランコンテストという全国大会に出品させています。これら全体の取り組みを通して、＜推薦入試のための小論文＞ではなくて、＜これから自分で人生を切り開いていくための小論文＞という形ができてきたと実感しています。

――地域とのタイアップがすばらしいですね！また、その取り組みに小論文学習が生かされているというのは、私たちとしても嬉しく感じます。キャリア教育についてもお話を伺いたいところですが…あまり時間もありませんので、今日は「小論文」に絞ってお話を聞かせていただきます。


２．使用教材
岩村先生：第一学習社の添削は、2年生から小論文トレーニングのvol.3からvol.6までを受験したうえで、3年生の7月に、志望先に合わせ特化型小論文トレーニングを受験しています。
第一学習社の教材を導入することが決まった時に、営業の人にプランを立ててもらいました。2年生からのスタートなので、基本もおさえつつ、「反論への顧慮」を扱う小論文トレーニングvol.3から始めることになりました。届いた教材のほかに別なプリントを学校で準備したりはせず、ホームルーム教室で担任が『小論文チャレンジノート』に基づいて指導をしています。『小論文チャレンジノート』の「指導の手引書」は、小論文に苦手意識を持っている先生方に特に重宝されていると思います。
最後まで、先生が苦手意識を持ったままで指導に携わるのは大変ですが、御社の添削テストがあって、プロの添削員が懇切丁寧に添削してくれたもので指導は完結しています。つまり、国語でなくても、専門でなくても、最終的には専門の人が添削をして返してくれるという安心感があります。生徒も添削済み答案をよく見て、友達と見せ合って、喜び合っています。
おもしろいのが、小論文の成績が学力成績順ではないというところです。学力成績順ではふるわない生徒も、小論文では上位にくることがあります。「うちのクラスの彼が（こんなに高い点数を取ったのか）！」と驚く先生もいます。


３．学校オリジナル教材・その他の取り組み
――弊社の教材以外にどのような取り組みをされていますか？


●天声人語の書き写し
岩村先生：1年生のうちは、まず語彙力や時事的な知識力を勉強するために、天声人語の書き写しをさせています。
ただ写すのではなく、全文ひらがなに直したプリントを用意して、それを漢字かな混じり文に書き直す作業をさせ、適切に漢字かな混じり文にできたかどうか採点までをさせます。学校現場ですから、記事はあまり政治的なものなどに偏らないようにしています。
（クリックして拡大。書き写しシート）
（クリックして拡大。書き写しシートの解答例）
また、採点については、採点基準を作っています。1行できたら基本○点、そこから誤字・脱字を減点していくという方式です。辞書も使っていいことにしていますが、制限時間を15分にしていて、書くスピードが落ちるので、使うか使わないかは生徒に任せています。
（クリックして拡大。採点基準）

――これは…「天声人語」という素材はたくさんありますが、ひらがなだけのプリントを作ったり、採点基準を作成したり、かなりのお手間だったのではないでしょうか？　漢字かな交じり文をひらがなに変換する作業だけでも泣いてしまいそうです。

岩村先生：漢字かな交じり文をひらがなに直してくれるページがウェブ上にあるんです。それを利用して、固有名詞以外はすべて平仮名にしています。最初は私が全部やっていましたが、今は毎年1年生の小論文担当者がその準備をしてくれています。

――そうだったのですね。しかし、これだけきっちりと解答や採点基準が用意されているからこその取り組み、という感じがします。

●「ニュースダイジェスト」をホームルーム教室に掲示
岩村先生：第一学習社の添削教材だけではなくて、「第一小論Net」でダウンロードできる「ニュースダイジェスト」を打ち出して、拡大コピーしたものを教室に掲示しています。貼り出してみると、現場から「今月はまだなのか」という声があり、それからは毎月継続しています。6月あたりから9月くらいまでの話題というのは入試に出ることも多いので、生徒もよく見ているようです。
（クリックして拡大。ニュースダイジェスト 印刷用資料。こちらから参照可能です）

――ありがとうございます。この「ニュースダイジェスト」は、他校の先生からも「授業で生徒に配っている」などご好評いただいています。Web版でしたらキーワード検索もできますので、ぜひさまざまな形でご利用いただけると嬉しいです。

●学校図書室のサポート
岩村先生：図書室の司書の先生が、図書委員を使って新聞記事の分野別スクラップを作らせています。図書室に入ってすぐのところに、小論文関係の本とそのスクラップブックがならんでおり、生徒はよく利用しているようです。
こちらも学校全体としての取り組みの一環として効果を上げています。


４．校内の指導体制
――弊社教材のご利用に限らず、さまざまな工夫で生徒さんの力を高めようとしていらっしゃるご様子を伺うことができました。しかし、今のようなご指導の体制は、どのようにして確立されたのでしょうか。その経緯をお聞きしたいのですが。

岩村先生：第一学習社の教材を取り入れる前は、国語の先生が悲鳴をあげるような状況でした。推薦入試の直前になって国語の先生の机の上に添削を依頼された小論文が積みあがるという事態になっており、これではいけないということで、改革が始まりました。

――小論文入試では、かなり専門的な内容に特化したものもありますが、それも国語の先生が見ていたのですか。

岩村先生：そうです。しかし、正直なところ、最初の指導だけで終わってしまっていました。
国語といえども、小論文を専門にやってきた人はいないので、小論文を教えるためには新たな勉強が必要です。ですから、他教科でも条件は同じだと思うのですが、特に理系の先生方は苦手意識をお持ちの方が多く、結局国語教員に回ってくるというのが常でした。
数年前から本格的に校内での小論文指導が始まりましたが、最初は、国語科がリードしてのスタートでした。しかし、改革を進めていく中で、生徒たちの進路に関係なく＜文章力・表現力＞が絶対的に必要になるだろうという意識が教員間に芽生え始めました。
そうした折に、ちょうど「大学入試改革」が話題になり、生徒も教員も全員で小論文に取り組もうという流れが一気に加速しました。基本的には各クラスのホームルームで担任が指導しますので、教科はバラバラです。今でも現場から「担任が国語の先生のところと差がついて困る」と言われることはありますが、どの教科の先生にも等しく指導に携わってもらっています。

――「国語の先生と差がついて困る」という先生からの声に対しては、どのようにその差を埋めていらっしゃるのでしょうか。

岩村先生：小論文指導に慣れていなかったり、苦手意識を持っていたりする先生への対応策としては、御社の先生にご講演をいただいたことも何度かありますし、個別にアドバイスすることもあります。現場での指導方法について、校内の教員間で意見を言い合える雰囲気が職員室のなかにありますので、個人的に聞いてくる先生もいます。
心配したり不安に思ったりする先生も当初はいましたが、生徒のためだから職員みんなで協力し合っていこうという思いで、つづけて全教員で取り組んでいます。1年生の天声人語の書き写しをさせた後に、時事問題などの話を付け加えてみたり、指導の手引きを使いながら実際に生徒に指導してみたりする中で、徐々に自信もわいてきたようです。小論文入試は、教科を横断したテーマを課されることが多いですから、国語や教科に縛られていては書けないですよね。国語だと表現力重視になってしまいがちですが、理科とか数学の先生から見ると、むしろ内容的なところに言及することが多いので、私は、国語以外の先生方の方が小論文指導の適性があるんじゃないかと思っています。



５．今後のビジョン
――国語科のみの次元から変革を起こされてきたとのことですが、今後どのような目標をお持ちでしょうか。


岩村先生：教材に頼るのではなく、自分たちで問題意識をもって何かを書けるようになるという状態はベストですが、それは高校生にはなかなか難しいですよね。ただ、高校生のうちにそのきっかけだけでも掴ませてやりたいという気持ちはあります。
今はもう＜大学全入時代＞なので、大学に入ること自体はさほど難しくありません。でも、入ってやめてしまう学生が年間1割もいると聞きます。入れるだけで終わりにはしたくないという願いが、どの教科の先生にもあります。ですから、3年生が推薦で合格してからも、さまざまな課題を与えています。
卒業生が学校に来て、「役に立ってます」という声を聞くことがあります。大学に入ると全国から人が集まってきますよね。高校時代の話をする中で、自分たちがいかに手厚い指導を受けていたのかということを実感するそうです。そのような声を聞くと、うれしいですね。

――本当ですね。卒業生がわざわざ母校に来て、そのような話を先生にしてくる、ということだけでも、その生徒さんにとって本当に充実した高校生活だったのだろうと想像されます。そのように「将来に生きる指導」の実践をお聞きできて、大変嬉しく思います。本日はありがとうございました。
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		<title>鹿児島中央高等学校：学校全体で３か年の小論文指導を行う</title>
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		<pubDate>Wed, 27 Dec 2017 00:00:42 +0000</pubDate>
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				<category><![CDATA[小論文指導実践例]]></category>

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		<description><![CDATA[鹿児島県立鹿児島中央高校は、鹿児島県鹿児島市にある公立高校です。普通学科のみの高校で、鹿児島大学をはじめとする４年制大学への進学が多く、鹿児島学区内の進学校の中でも高い大学合格率があります。
今回は、2016年度の１～３年生が学習してきた、学年全体での小論文指導の取り組み事例について、お話を伺いました。


【目次】
１．学校紹介
２．使用教材
３．指導のねらい・特徴
４．指導体制について
５．生徒さんの様子
６．今後のビジョン

【お話をうかがった先生】

国語科　上赤（かみあか） 洋平 先生。
教職歴18年（本校赴任6年目）。進路指導部。
鹿児島中央高校に赴任されてから６年間進路指導部で、進路指導部内ではキャリア教育推進、小論文指導等の仕事に携わってこられたとのことです。


１．学校紹介
――本日はよろしくお願いいたします。さっそくですが、まずは御校のご紹介からお願いいたします。

上赤先生：本校は、明治維新の英雄、西郷隆盛や大久保利通らを輩出した鹿児島市加治屋町にあります。敷地近くに西郷、大久保の生誕地、敷地内に東郷平八郎の生誕地があるなど鹿児島を代表する偉人の生誕地に位置しています。
本校の校是は「自主」、「好学」、「敬愛」で、これをもととした、文武両道を目指した全人教育を実施しています。
進路先としては８割以上の生徒が進学しており、2016年度は、筑波大、大阪大、九州大、鹿児島大などの国立大学に160名、首都大東京、福岡女子大などの公立大学に34名、早稲田大、東京理科大などの私立大学に272名合格しました。


２．使用教材
１年生「現代を知るplus」
「小論文チャレンジノートvol.２～vol.４」
２年生「小論文チャレンジノートvol.6」
「小論文トレーニングvol.6（添削テスト。リピート添削含む）」
３年生「ステップアップ小論文」
「小論文模試（第３回と第４回）」
（以上、2016年度実績）


３．指導のねらい・特色
――御校では１年生から小論文指導を行っていらっしゃるとのことですが、指導のねらいについてお聞かせいただけますか。

上赤先生：ねらいのひとつは「小論文試験対策」です。本校は大半の生徒が４年制大学進学志望です。そのため、AO・推薦入試および二次試験での小論文を書く力を身につけさせるという「小論文試験対策」が第一のねらいです。
また、もうひとつのねらいとして、「進路学習」ということもあります。学びたい学問分野の研究内容や最近のトピック、志望大学の過去問等について調べ、小論文を作成する中で自分の進路について考えてもらいたい、と思っています。
このねらいを達成するために、本校の小論文指導の取り組みとしては、2015年度に１年生～３年生までの指導計画を立て、数年それを続けるという計画で指導を始めました。結局2016年度までその計画で実施し、2017年度は各学年担当の小論文指導係の計画によって指導するというように方針が変わりました。私は、2016年度３年生が直接の担当学年です。
参考までに、2016年度の小論文指導をご紹介します。

（クリックして拡大）
上赤先生：この表での「小論文指導イメージ」は、「課題設定」「情報収集」「整理・分析」「まとめ・表現」という学習を各学年で繰り返し実施することを示しています。具体的には、①自分の学びたい学問、就きたい職業について考える（課題設定）②自分の学びたい学問、行きたい大学、就きたい職業について情報を集め、整理する（情報収集、整理・分析）③自分の学びたい学問、行きたい大学、就きたい職業に関することをプレゼン資料としてまとめたり、小論文で表現したりする（まとめ・表現）というような内容です。

――４つの学習を各学年で繰り返し実施することで、スパイラルで力を高めていくという形ですね。各学年で取り組まれる「課題」はどのように決められたのですか？

上赤先生：各学年での課題については、学問分野を①人文・法・社会学系，②国際・外国語学系，③経済学系，④医学系，⑤理学系，⑥工学系，⑦農・水産学系，⑧生活・芸術・体育学系の８つに分け、このカテゴリーの中から課題を決めています。

――なるほど、大学の学部系統も意識されての設定ですね。これなら自分の興味のある分野と、進学意識とがリンクしやすいように思えます。
では次に、各学年でのねらい・取り組みについてお伺いします。

上赤先生：小論文指導には、学年ごとにねらいがあります。本校は４～９月の前期と、10～３月の２学期制なのですが、大きく次のように計画しています。
１年生・２年生・３年生のいずれも前期は、学問観、職業観育成のために学部、学科調べを実施します。その後調べた内容をもとに志望理由書を作成させています。１年生の後期には、小論文作成能力育成のために小論文の書き方の基礎を学ぶこと、２年生の後期には学問観および小論文作成能力育成のために各志望分野の学問について調べ、過去問を解くことに取り組ませます。３年生では、10～12月に小論文作成能力育成のために演習を行い、１～２月には小論文入試対策のために過去問演習を行います。

――前期は進路学習、後期は小論文学習と、明確に区分けされているのですね。計画表では各学年の前期の取り組み内容として同じことが書かれていますが、学年によって取り組まれている内容は異なるんですよね？　よろしければ、各学年での取り組み内容についてお聞かせいただけると幸いです。
また、後期ではなく前期に進路学習というのは、何か理由がおありなのでしょうか。前期の方が職業意識を高めやすい時期などということがあるのでしょうか…？

上赤先生：進路学習については、例えば２年生では「先生のあしあと」という授業をしています。本校の教師が講師となり、自分自身の学生時代のことを生徒に話すという授業です。前期に進路学習をして後期に小論文学習というのは、進路に対する意識をまず涵養することが重要であるとの観点からです。

――それから、先ほどのお話の中で、１年生から「志望理由書」を作成させていると伺いました。早いうちから進路意識を高めることが大切！　というお話はいろいろな学校でお聞きしますが、それでも１年生で「志望理由書」を書かせる学校はまだ少ないのではないかと存じます。この計画になったのは、どういった背景があったのでしょうか？

上赤先生：早い段階で志望理由書を作成させることによって、生徒の学問観、職業観を育成したいという思いから１年次から志望理由書を書かせています。

――１年生の書く「志望理由書」というのは、実際にはどのような出来なのでしょうか？　もちろん入試レベルということはないと思いますが…先生方はその志望理由書をどのように評価し、どのように指導されるのでしょうか。

上赤先生：１年生の志望理由書の完成度は当然のことながら高くはありません。しかしながら、志望理由書を作成する過程を通して、学問観や自己の適性について知るきっかけになると考えております。１年次は志望理由書を評価するというよりも、「こんなことに興味があるんだね」とか「この仕事がしたいならこんな学部もあるよ」というように進路指導の材料として使用するイメージです。

――他にも気になる取り組みが見られます。小論文指導の「まとめ」として「弁論大会」にも取り組まれているのですね。これはどのような行事なのですか？

上赤先生：まず、１～２年生全員がそれぞれ弁論を作成します。それを学級内で発表し合い、学級代表を選出します。学級代表は弁論大会予選を経て、優れた弁論をした者が本選に出場します。本選に出場する生徒の発表はレベルが高いものが多いですよ。

――本格的ですね！　本選での発表を聞き、他の生徒さんも大きな刺激を受けそうですね。


４．指導体制について（先生方のご様子）
――先生方はどのような指導体制をとっていらっしゃるのでしょうか。

上赤先生：本校では各クラスの副担任が中心となって小論文指導をしています。LHRを担任が、総合的な学習の時間を副担任がそれぞれメインで担当するというように業務を分担しております。ただ実際には担任も含めて全職員で指導する機会が多いです。中でも、受験で小論文が必要な３年生がだいたい３割くらいいるのですが、全職員で指導にあたっています。各教師の専門性を生かし学校全体で３年生を指導するシステム、雰囲気があり、例えば養護教諭の先生にも看護学科志望者の小論文を見ていただいています。

――養護教諭の先生も指導に参加されるのですね！　確かに看護系志望の生徒さんにとっては、身近な専門職と言えそうですね。しかし、「文章指導は国語の仕事では？」というお考えの先生もいらっしゃったのではないでしょうか。決して国語の先生だけではない、全職員での指導体制を、どのようにして作り上げてこられたのでしょうか？

上赤先生：私が赴任した時からこのような全職員指導体制がありましたので、成立までの動きはご説明できないのですが…ただ、国語科の教師が全ての生徒の文章指導をしています。各教科の先生は、各先生の専門に応じて小論文の内容指導を中心に行っています。


５．生徒さんの様子
――小論文学習に取り組まれた結果として、生徒さんのご様子はいかがでしょうか。

上赤先生：大きく４つ挙げられます。
１点目は、リピート添削（リライト）で力がついたことです。多くの生徒からリピート添削を通して、「説得力のある小論文の書き方が理解できた」という声を聞くことができました。
２点目は、大学についての理解が深まったことです。志望理由書を作成するにあたって、大学について深く調べることが必要になるためです。
３点目は、センター試験後の個別指導でかなり力がついたことです。低学年からこつこつと取り組んできたためか、個別指導を行った際の生徒の伸びは、目を見張るものがありました。
４点目は、全体を通して、ということになりますが、自分の進路について考える、格好の機会が作れたことです。


６．今後のビジョン
――今後のご指導にあたっては、どのようなビジョンをお持ちですか。

上赤先生：総合的な学力育成や新大学入試への対応のため探究活動を取り入れなければならないと考えています。2016年度まで、小論文指導は主に総合的な学習の時間を使っていたのですが、2017年度からは、課題研究を実施することになりました。１年生の総合的な学習の時間で「学問探究」という取り組みを実施しました。各自が興味を持っている学問について７月から調べ始め、学級内でのポスターセッションを全員行います。ポスターセッションを経て、学級代表による学年発表をするといった全12時間の取り組みです。また、総合的な学習の時間ではありませんが、「科学と人間生活」の授業においても課題研究的な取り組みをしております。今後は、課題研究をすすめる課程で小論文作成能力もつくような指導の工夫をしたいと考えています。

――お聞きした2016年度のお取り組みも、かなり高いレベルで確立された指導プランかと感じましたが、次を見据えて改革を進めていらっしゃるのですね。今後のご指導の経過につきましても、またお話を聞かせていただけたら幸いです。本日はありがとうございました。

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		<title>群馬県立吉井高校：『小論文チャレンジノート』を用いたAL実践例</title>
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		<pubDate>Thu, 28 Sep 2017 00:00:34 +0000</pubDate>
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				<category><![CDATA[小論文指導実践例]]></category>

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		<description><![CDATA[群馬県立吉井高校は、総合学科として16年が経過している学校です。
近年、大学・短大への進学率が増加しており、平成27年度から２年間、「実社会との接点を重視した課題解決型プログラムに係る実践研究」に指定されています。
今回は、そこでの取り組みの一環として行われた、アクティブ・ラーニングの視点による授業実践をご紹介したいと思います。



【目次】
１．学校紹介
２．指導のねらい
３．使用教材
４．授業展開
５．生徒さんの様子

【お話をうかがった先生】

国語科　大山 仁 先生。
教職歴34年（本校赴任10年目）。本校では保健主事・生徒指導主事・学年主任などを行い、現在は図書係（司書教諭）。


１．学校紹介
――本日はよろしくお願いいたします。さっそくですが、まずは御校のご紹介からお願いいたします。

大山先生：群馬県の高崎市南部に位置する吉井町にある吉井高校は、1975年に全日制普通科の学校として開校しました。2000年に総合学科に衣替えをし、現在は各学年４クラスです。
卒業生の進路状況は、地元企業を中心とした就職者が約25％、専門学校進学者が約35％、短大を含む大学進学者が約40％です。多彩な科目選択を生徒に保証していることや、芸術科目を中心に一講座あたりの受講者が比較的少ないことなどが、本校における総合学科のメリットです。部活動も盛んです。
2015年度、当時の校長の肝煎りにより文科省指定事業「実社会との接点を重視した課題解決型学習プログラムに係る実践研究」があり、続く2016・2017年度には「教科等の本質的な学びを踏まえたアクティブ・ラーニングの視点からの学習・指導方法の改善に関する実践研究」の指定を受けています。


２．指導のねらい
――続いて、今回の指導実践についてお伺いさせてください。アクティブ・ラーニングの視点から授業改善を行うというのがもともとの学校全体の目標だったのかと存じますが、その実践例として、先生ご担当教科の国語ではなく、小論文の学習を取り上げられたのはどうしてだったのでしょうか。

大山先生：今回紹介するのは、私の2016年度の授業実践のひとつです。当時は３年生を担当していましたが、比較的自由な授業展開が可能な科目での、さまざまな進路希望を持つ生徒の小論文学習がこの実践のねらいです。あくまで、国語学習の一環として進路対策の要素を入れた取り組みであり、はじめから「アクティブ・ラーニング（以下ALと略）の視点云々」を意識したものというわけではありません。そもそも、ALという言葉や授業の方法ばかりが喧伝されている昨今の学校現場の状況に対して、教員や生徒のアクティブな思考が必ずしも充分に伴わない故の空々しさを覚えているところです。

――のっけから厳しいご指摘ですね…。しかし、きっかけはどうあれ、最終的に実践研究の成果として位置づけられたのは、先生のご実践がALの授業展開を考えるうえで非常に示唆に富むものであったからなのかと推察いたします。これからお話をお伺いできるのが楽しみです！


３．使用教材
●小論文チャレンジノートvol.3
⇒３年次９月に、学校設定科目の「国語コミュニケーション①」で使用。全３コマ。


４．授業展開
――それでは実際のご指導の流れについて伺います。全３コマでの授業とお聞きしておりますが、それぞれ、どのような授業展開だったのでしょうか。

大山先生：おおよその授業の流れと生徒の学習内容は次の通りです。

■第１時　～小論文課題と新聞記事から知識を習得し、問題意識を共有する～
大山先生：最初は『チャレンジノート』の設問指示に従い、問題文の読解と要約文の作成を行いました。要約文は空欄補充によるものです。ここまでで課題文の内容をざっとつかみ、この設問のテーマである「夫婦別姓（課題文では「夫婦別氏」と記載）」について理解を深めていきました。

（クリックして拡大。2016年度版『小論文チャレンジノート vol.3』夫婦別姓のページ）
具体的には、「夫婦別姓」に関する新聞記事数編を読解して、基本的知識の学習と問題意識の共有を図りました。その後、小論文作成のための「構成メモ」を作成しました。実際の400字小論文は次時までの宿題としました。

（クリックして拡大。第１時で使用された新聞記事。著作権の関係上、不鮮明な画像にさせていただいております）

――新聞記事は先生が集められたのですか？　論点の確認など、準備も大変そうですね。

大山先生：新聞記事については、生徒に提示するタイミングや分量の工夫、つまり、彼らの自由な思考を助けるための配慮が必要だと考えます。そして、なにより多様な意見が取り上げられていることがポイントです。そのために、記事選択には充分配慮をしていますが、私はこの点で、インターネットのありがたみを日々痛感しています。私がよく利用するのは、「朝日Teacher’sメール」という朝日新聞のウェブページです。会員登録をしておくと、校種・教科・単元・カテゴリー毎に集められた関連記事のPDFデータが利用できます。朝日新聞に限らず各新聞社では、NIE（Newspaper in Educationの略）やCSR（Corporate Social Responsibilityの略）の観点から同様のサービスを行っていることが多く、今後さらに多くの学校現場で新聞の活用が図られることが期待されます。

■第２時　～意見交流により、視野を広げる～
大山先生：前時の宿題で、生徒たちは400字小論文を書き上げてきています。設問は「夫婦別姓について」なので、小論文の結論はほぼ「賛成」「反対」に分かれます。この立場の違いによって班分けを行いました。
賛成派（21人中16人）が圧倒的に多かったので、班の人数を均等にするため、「賛成A班（６人）」「賛成B班（５人）」「賛成C班（５人）」「反対班（５人）」の計４班としました。ちなみに、賛成派の班分けは指名カード（私が授業で使用している生徒全員の名前が入ったカード）による抽選で行いました。

――「抽選」としたのは何か意図があったのでしょうか？生徒さんへの特別な配慮の必要があったのですか？

大山先生：特に意図や配慮はありません。彼ら21人は、系列による選択科目の関係で、２年次から同一メンバーで授業を受けることが多く（私の担当していた科目だけでも２年次週８時間、３年次週６時間）、互いの性情や資質などをよく承知しています。したがって、班編制ではできるだけなれ合いの雰囲気を排し多少の緊張感を醸すために、こんなことをよくしています。
まず班別に各自が作成した小論文を交換し合い、意見交流を深めさせました。そして、次の時間には「選択的夫婦別姓制度の是非を巡る大討論会」を行うことを予告し、発表者を中心にそれぞれの主張の補強をこの時間内でしておくことを指示しました。その際、対論への反駁を顧慮しながら立論することも付け加えておきました。

――「対論への反駁への顧慮」とは、この『小論文チャレンジノートvol.3』の学習項目のひとつである「反論への顧慮」のことですね。授業で取り扱っていただき、感謝申し上げます。

大山先生：今回の場合、対論があることははっきりしているので、それを念頭に置いて自分たちの主張を述べる必要があります。また、どんな場合も、独りよがりの放言で終わりにせず、説得力を意識しながら主張することは大切なことだと考えます。さらに、単に反駁のための反駁ではなく、相手の視点に立って物事を考えることで、新たに見えてくるものがあることを生徒たちにわかってもらいたいと思っています。

■第３時　～討論会の実施。議論を深め、その成果を認識する～
大山先生：本時は「選択的夫婦別姓制度の是非を巡る大討論会」を実施しました。じゃんけんで発表順を決め、順次各班の主張を述べていきます。すべての班の主張の後で質疑応答を行い、その後に反論・反駁を互いに行わせることにしました。
ただし、いわゆるディベートとは異なり、評者による判定は行いませんでした。賛成反対双方の主張に一長一短があることと、今後に残る課題を明確にした時点で終結としました。
その際、教科担当より2015年12月に出された、民法の夫婦同姓規定を合憲とする最高裁判決に関する新聞記事を紹介しました。これによって、判決の骨子と原告をはじめとする各界の反応、各政党の立場について解説し、現状の問題認識を深めることとしました。奇しくも（！）この夫婦同姓規定合憲判決を生徒たちは全く知りませんでしたが、生徒たちの議論と最高裁判事による審議内容には重なる部分が多く見られ、最高裁並み（？）に議論の深化が図られたことは素晴らしいことと感じました。

（クリックして拡大。第３時で使用された新聞記事。著作権の関係上、不鮮明な画像にさせていただいております）
大山先生：以上が大まかな流れです。中立的な立場から集団の活動を促すファシリテーターに徹するつもりで、私はこの学習に臨みました。高みの見物というわけではありませんが、下地となる情報提供や基本的な理解を図ったあとは、できるだけ口を挟まないようにしました。とはいうものの、当初は議論の行方が予測できない不安や「全員終始沈黙の恐怖」もありました。しかし、第１時に生徒の書いている「構成メモ」を覗いた時点で、不安は消えました。生徒たちもなかなかやるものです。

――賛否をめぐる議論においては「ディベート」形式で主張をたたかわせることも多いと思いますが、今回敢えてディベート形式にされなかったのは、どうしてなのでしょうか。

大山先生：とりたてて深い意味はないのですが、あえて挙げれば、私自身が勝敗をゴールに定めた議論に少し違和感があることと、先ほど挙げたような「反駁のための反駁」に空しさを感じるから、ということでしょうか。相手を力でねじ伏せるような議論には、自然と身が引けてしまうということかもしれません。ただ、さまざまな状況の中で自らの主張をきちんと相手に伝えようとする意欲と態度は持ち続けてほしいと考えます。


５．生徒さんの様子
――授業内容について、くわしくご説明くださいまして、ありがとうございました。意見表明を実施する、と先生が話されたときの、生徒さんの反応はどのようなものだったのでしょうか？盛り上がったのでしょうか、それとも恥ずかしい、荷が重いといった雰囲気になったのでしょうか。

大山先生：どのような学習でも自らの考えを他者に伝える場面では、多少の戸惑いや不安の表情が多くの生徒の顔に浮かびます。これは課題の難易に関わりません。意見の表明や内心の吐露に後ずさりしてしまう心情は、誰にでもあると思います。さらに、自信のない者にとって他者の前に自らをさらすことは、大変な勇気と決断が必要です。その心の動きに配慮しながら、誰もが意見を共有しあえる状況を作ることが肝要と考えます。
ＡＬ推進にあたりペアワークやグループワークこそがＡＬの王道との認識が広まっているように思いますが、それには疑問を持たざるを得ません。つまり、グループワークは意見共有の一手段にすぎず、他の方法でも意見が共有できれば良いのではないかと考えます。一つの形式や手段にこだわる思考には、アクティブの要素は皆無です。
今回の実践では、第２・３時にグループワークを取り入れましたが、ポイントは第１時だと思っています。提供された情報や自らの体験をもとにして組み立てた自らの意見を磨き込むことで、それ以降の意見共有に資する基盤ができあがります。あとはどれだけ他者の意見に耳を貸せるかですが、そういう状態になるには問題に対する深い理解と他者への配慮は欠かせません。そのことについても生徒に気づいてほしいと考えます。

――今回の学習を通して、生徒さんに変化はありましたか？夫婦別姓制度について考察を深められたということはもちろん挙げられるでしょうが、小論文の内容をもとにした意見交流や、反駁を意識しながら自説を主張するという活動も、生徒さんの内面によい影響を与えるのではないかと想像します。その点について、生徒さんのご様子を教えていただけないでしょうか。

大山先生：この３時間の学習での生徒の変化を具体的に挙げるのは難しいことです。一年間の学習を通じての変化でさえ、顕現化できるものはそう多くないと思います。実は、シラバスなどでの目指すべき目標として「読解力・思考力の向上」や「コミュニケーション能力の向上」を挙げることが私自身多いのですが、それを数値化したり指標化したりするノウハウを私は持ちません。生徒の変化の様子を感覚的・断片的に語ることはできますが、今後の改善に資するための基準やデータを示すことはできません。
言い訳がましくなりますが、2016年８月に静岡で行われた貴社主催の小論文指導に関する研修会に参加した折、講師の野矢茂樹先生がおっしゃっていた「思考力を評価するのは、できるはずもないこと。もしそれを高校の先生が求められているとしたら、ご愁傷様というしかない。因果な仕事だと思ってください。知り合いには、生徒の発言回数（内容は不問）で評価をしている人がいる。冗談のような本当の話。評価とはその程度のもの。どだい無理なことをことさら求める体制には問題あり。」との言葉が頭をよぎります。「論理は思考を助ける」というテーマでのお話のあとの質疑時間のご発言ですが、思わず快哉を叫びたくなるほど心に染み入りました。「評価とはその程度のもの」との認識が重要だと強く感じます。
ところで、最近学校では、目に見える成果を確認（？）するためか、さまざまな場面での評価が行われています。学期末や学年末の学習成績はいうまでもありませんが、生徒による授業評価や管理職による教職員の人事評価、第三者による学校評価などです。評価基準や評価項目も多岐にわたりますが、それらがどのような意図で作成されその結果がどのように分析され活用されているのか、私には疑問があります。
ちょっと脱線してしまいましたが、生徒自身がつまらぬ評価を気にせず自由闊達に思考し表現する姿を見たいと願い、毎時間わずかずつですがそれが実現していることを頼もしく感じています。

――なるほど。つい、具体的な「成果」を知りたいと考えてしまい、お恥ずかしい限りです…。

大山先生：成果としては彼らの主張を読んでいただくのが一番だと思います。各人の主張をダイジェストしたものを作りましたので、その一部ですがご覧ください。

（以下、先生からご紹介いただいた、生徒さんの主張まとめです）
賛成 
☆夫婦同姓は女性にとって多くの負担となっている。登録情報の変更や、キャリアの積み直しとなる。男女が平等によりよく社会で活躍し、キャリアを積んでいける環境が求められる。
☆現状では、男女共に名字を一つしか持てないことが問題だ。別氏も良いが、仕事の時にだけ使う名字を選択できれば良いと思う。夫婦別姓と言うより名字を二つ持つことで様々な問題を解決できる。
☆夫婦別姓は個人の社会的利益を守ることだけでなく、個人の尊重につながる。女性の社会進出や負担の軽減にもつながると思う。姓が違っても絆が弱まることはない。
☆女性の社会進出を最優先に考えるべきだ。私も将来この問題に直面するかもしれません。その時は、女性のキャリアを考えて、お互いが納得行くような選択をしたいと思います。
☆日本の社会は時代の流れと共に変化する社会です。その社会に適応してゆくためにも、伝統よりも時代に適応し利益を得ることの方を優先してゆく必要があると考えます。家族の絆は姓が異なってもその人の意識次第で築くことができる、と孫の私と姓の異なる祖父母から感じました。
☆夫婦別姓は、女性の社会進出に利点がある。女性の働く場が増え、社会全体にも安定した状況ができる。名前が変わらないことは、女性の個人の尊厳を守ることにつながるだろう。
☆女性の選択権が守られることは、女性個人の尊重につながる。私の名字は全国でも珍しい。夫婦が同性であることを定められると、夫の名字になる風潮の中で、継承がしづらいと思う。長男と長女の結婚に悩まされるのは悲しいことだ。
☆夫婦同姓は家族としての絆を確かなものにするだろうが、夫婦別姓をとっている国でも日本に比べて離婚率が低いというわけではない。多くの女性が進出し活躍できることが重要だと考える。
☆夫婦別姓として、子どもに関しては中学まで仮の名字とし、そこから先は親のどちらかの名字を選ぶことにすれば良いと思う。
☆今までの日本では、姓に関して選択の自由さえも許されていない。夫婦かくあるべきという言葉で抑えられた人の悲しさを誰が理解できるだろうか。国の古い価値観で大切な将来を崩されてしまう人々がいる中、この選択がいかに大切なことかわからないのだろうか。自分の意志で決められる権利をわざわざ捨てたあの最高裁判決には、納得してはいけないものがあると思う。

反対 
☆一人ひとりの理解がきちんとしていない限り、別姓にすることによる弊害が生じることが、反対の理由だ。例えば、夫婦別姓を選択した既婚夫婦が、別姓なのか離婚なのかわかりずらい。そうすると夫婦同姓が普通という考えが抜けない限り、本人たちにとって好ましくない噂が一人歩きしてしまう。制度導入の前にどうやって意識改革を行うかを考えなければ、導入後に不利益を被る人々が出てしまう。
☆家族の一体感がなくなってしまうのではないか不安です。もし、離婚へのハードルが低くなり離婚率が高くなってしまったら子どもが不憫です。
☆名前には、特別の意味がある。自己の存在の証明。それを特別な人と分かち合うことそれ自体に意味があるのではないか。物理的でも精神的でもないつながり、それが夫婦同姓ではないか。夫婦別姓のシステム的な利便性は素晴らしい。それを選択するのも幅が拡がる。しかし、効率を求めてムダを排除し続けた先に余裕はあるのか。選択という曖昧なものに日本の伝統を託していいのかという不安が胸をしめつける。
☆姓を変えることで不利益を被るのは、ごく一部の女性だけであると思う。そして、別姓を選択するのならば結婚する意味がないと私は考える。別姓のまま同棲をすればいい。また、姓を一緒にすることで家族の絆を深め、離婚率を低くすることが可能であると考える。別姓を選択してまで結婚をする必要はないと思う。

大山先生：生徒たちにとって夫婦の姓は身近とは言い難い問題です。しかし、今後の人生において直面する可能性をはらんでいるため、小論文演習でこの問題を扱うことは、論理的思考のための訓練以上の意義があると考えます。この学習を通じて、様々の新聞記事を読み他と意見交換する中で、世間にある論点のほぼ全てを網羅する多様な考察が得られたことが、今回の取り組みを通じて得られた最大の成果です。そして、それが今回の最高裁判決をいずれ覆すような世論のうねりの種となることを密かに期待しています。

――なるほど。大変参考になりました。本日はお忙しいところ、どうもありがとうございました。

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		<title>宮崎県立宮崎西高校：各クラス担任の裁量に任せ、生徒の実情に応じた指導を行う</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Jun 2017 00:00:24 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[宮崎県立宮崎西高校は、同じ敷地に附属中学校をもつ、併設型中高一貫校です。1974年の開校以来、国公立大学を中心として高い進学実績を上げています。
今回は進学校における小論文指導の取り組み例として、２年生の指導が終わろうとする３学期にお話を伺いました。


【目次】
１．学校紹介
２．指導のねらい
３．年間指導計画
４．使用教材
５．年間指導の特徴
６．指導体制について
７．生徒さんの様子
８．今後のビジョン

【お話をうかがった先生】

国語科　村岡 達淑 先生（右）。
教職歴31年（本校赴任4年目）。学年主任、進路指導部。
国語科　川畑 恵 先生（左）。
教職歴16年（本校赴任3年目）。進路指導部、総合学習ご担当。


１．学校紹介
――本日はよろしくお願いいたします。まず、御校について簡単にご紹介させていただきます。昭和49年（理数科はその翌年）創立、平成19年には同校敷地に附属中学校も創立され、平成28年度には高等学校創立43年目、附属中学校創立10年目を迎える学校です。「創設以来、学業はもちろんのことスポーツや芸術、文化活動でも高いレベルを追求し、輝かしい成果を収め、宮崎県のリーディングスクールとして、教職員と生徒がともに学び続ける自負と気概を持った学校」とは、ホームページの校長先生のお言葉です。
直近の平成29年度（2017年度）入試では、東京大学11名、国公立大学医学部33名を初め、国公立大学279名合格という実績をお持ちです。
さて、お聞きする限りでは「併設型中高一貫校」と呼ばれる学校になるかと存じますが、先生方は中学校の授業も担当されているのですか？

村岡先生：先生や教科にもよるので全員ではありませんが、中学は国語科が１人しかいないので、私が中学生を教えることもあります。国語以外にも、「感性」という学校設定科目があり、そこも他の教師が手伝っています。

――「感性」とはどのような授業ですか？

村岡先生：もともとの出発点は「感性を磨く」ということで、スペシャリストを呼んで講演をしてもらうなどして、本物に触れる経験をさせています。すべての「感性」の時間が講演というわけではなく、事前学習・講演を聞く・事後学習という流れでやっています。アナウンサーや、盆栽や陶器に触れたり、大工さんとミニチェアを作ったり、自分たちで設計して気球を作って飛ばしたり、といったさまざまな分野のものがあります。そうやって本物に出会うことで、その分野に興味をもって探求していくきっかけになります。本校には生物オリンピックで金メダルをとった生徒もいるのですが、このように、１つの分野・教科ではなく、色んなものが絡んできて１つのものができあがる、ということを知るきっかけになるのも大きいですね。
（※「感性」については、こちらもご参照ください）

――中高一貫校ですので、中学生の時から、文章を書く意識を高めているという目標はあるのでしょうか？

村岡先生：私は中２で週１コマですが授業を担当することがあったので、年間計画というものではないですが、書く時間を設けました。中学校には「作文」という授業しかないのですが、この子達なら書けるだろうと思って、独自の課題で小論文を書かせ、添削しました。中学生とは言え、高校生に匹敵する、立派なものを書きますよ！
川畑先生：本校は中高一貫だから早くから受験体制に入る、というのではなく、「感性」と一緒で、６年間で立体的な、生きた思考力をつける、というコンセプトの中でやっています。数学・理科は先取りをしますが、受験のためにというわけではなく、内容を深めるという意味でやっています。
村岡先生：今、新しい入試の議論で言われている、「偏差値では見えない力」を育てることを先取りしている、という感覚ですね。その経験が小論文にも生きています。外部から見たとき、「理数科の生徒は勉強ばかりしているんだろうな」と思ったこともありましたが、実際には勉強ばかりではなく内面も育っているし、バラエティに富んだ生徒の個性を潰さないように気をつけています。
普通科の生徒は、理数科の生徒に刺激を受けていますし、部活動の練習風景などを見ていても、普通科と理数科が共に協力し合い、頑張っています。体育祭は中学と高校が合同で行いますが、高校生が中学生を中心に演目を決めるなど、優しい面もあります。中学と高校、理数科と普通科の垣根はなく、よい雰囲気ですね。


２．指導のねらい　～進路学習とのタイアップ
――御校では弊社小論文教材を１年生からご採択いただいております。ただ御校の生徒さんの場合、「すべての生徒さんが受験で小論文が必要」というわけではないと思いますが、どのようなねらいがあって、低学年のうちから小論文学習に取り組んでいらっしゃるのですか？

川畑先生：３年で入試に小論文が必要になった、というときに、ゼロから小論文の学習を始めたのでは間に合いません。３年では各々の専門分野に合わせて知識を深めて書く練習をしていきたいので、小論文の書き方といった基本的な部分はその前に身につけてさせておきたいのです。突貫的な学習では、どうしても型にはまっただけのものしか書けないようになると思います。
村岡先生：大学入試だけではありません。大学に入ってからの学習に対する下地作りもしてあげたいと思っています。大学入試も、小論文を課すところが増えてきたので、きちんと勉強しておかないと対応できなくなってしまいます。また、本校では総合的学習の時間で進路学習・キャリア学習を行っているのですが、そこで小論文指導を行っています。つまり、小論文の学習は大学入試に向けてというだけではなく、生き方の模索といったようなキャリア教育・進路学習としての側面もあるのです。
川畑先生：小論文を書くということは、自分の知識を整理し、思考することになるので、その思考のために書かせている、という部分もあります。きれいごとに聞こえるかもしれませんが、私たち担任は小論文指導を通して生き方の模索を促し、生徒は生き方を模索するうえで小論文を書き、思考の整理をするという、よいリンクをしているのではないかと思います。
村岡先生：何年も受験指導をしている私が思うのは、生徒たちにはバラバラの引き出しでいいから知識を持っておいてほしいということと、２年生までに調べる手段・方法を知っておいてほしいということです。その後の枠作りはしてあげられます。枠を最初から教えても、生徒たちは書けるものがありません。そこまでに、いろんな知識・情報をどこから引っ張ってくればいいかを知っておいてほしい。どうやって調べればいいかがわかったら、次は「捨てる作業」も必要になってくるかと思います。情報過多の時代なので、きちんと取捨選択できる生徒を育てたいですね。


３．年間指導計画

（クリックして拡大。一部、実際の指導内容と異なる箇所もあります）
村岡先生：２年生の計画をご紹介します。このように、小論文指導は主に総合的な学習の時間に行っています。第一学習社さんの教材は２年生だと７月と12月に使い、それにガイダンスを合わせて年間で３回お世話になっています。ただ…実は、第一さんだけではなく、他社さんの教材も同時進行で使っています。
体系的に生徒に段階を踏んで１年２年と積み上げさせていく指導は、実はこの学年が初めてなんです。ですからこれからまだ改訂の余地はあると思います。３年生の受験に必要な生徒の小論文は全教員に振り分けて指導を行う、という体制が伝統的にあるのですが、正直なところ、総合学習のあり方は他の学校よりも遅れているのではないかと思います。すべて自前で教材を用意して、という学校もあると思いますが、本校は業者さんをうまく活用している状況です。


４．使用教材
村岡先生：今回ご紹介する学年は、１年生～２年生の間に、下記教材を利用しています。

●小論文トレーニングvol.4
⇒１年生の３学期に利用。添削課題は生徒の志望分野や得意・不得意に応じて自由選択。
●小論文トレーニングvol.5
⇒２年生の７月に利用。添削課題は生徒の志望分野や得意・不得意に応じて自由選択。
●小論文トレーニングvol.6
⇒２年生の12月に利用。添削課題は生徒の志望分野や得意・不得意に応じて自由選択。

その他、先述した他社さんの小論文学習ノートを活用しています。

――他社さんの教材と弊社の教材を組み合わせて使おうとされた経緯はどのようなことだったのですか？

川畑先生：知識の吸収、ストック、書くためのバックグランド作りを他社さんの教材で行い、その力試し、実践練習として第一さんの小論文模試および添削教材を使っています。うちは科が分かれている（注：普通科と理数科）ので、生徒の習熟度もさまざまです。そのため、１つの会社の、１つの教材では物足りない場合が多いのです。
理想を言えば、もっと色々な教材を組み合わせて指導をしたいのですが、教材に関してはまだ模索中、というところですね。
村岡先生：本当は学校側ですべて自主教材を作ったほうが実態には合うはずなのですが、そのような時間は取れないのが実情です。生徒のレベルに幅があるので、全員ということではないのですが、今使っている他社さんの教材も、生徒によっては易しいと感じます。うちは小論文学習を進路学習と共に行っているので、両方を高めていけるようにしていかないといけないと思っています。


５．年間指導の特徴　～先生の裁量に任せ、持ち味を生かした指導を行う
――それでは実際のご指導のご様子について伺います。授業時間数、採用された教材の利用箇所などはどのようにして決めていらっしゃるのでしょうか。

村岡先生：本校は全10クラス中、理数科が３クラス、残り７クラスの中にも選抜クラスが２クラスありと、生徒のレベルがさまざまなのですが、ベースとして他社さんの教材を使っています。しかし、それだけではいくら50分の授業とはいえ持てあますクラスが出てきます。そこからは各担任がプラスアルファの取り組みを考えて実施してくれました。私の立場としては、総合的な学習も１時間の学習の時間である、という意識を皆に持ってもらうことが重要なのですが、担任の先生方はその意識をきちんと持って指導してくれていたと思います。
川畑先生：教材はベースとして使いますし、このページは絶対使う、という箇所もあります。しかし、それで足りない（50分持たない）クラスがあれば、それに合わせてそれぞれの先生がプラスアルファを準備しています。「この話をするならこのページの内容も一緒に話したい」とか「他からあの教材を持ってこよう」とか。化学の先生もいれば、社会の先生もいますからね。ですからスタート地点は一緒なのですが、クラスや担当の先生によってかなり授業内容が違っているんですよ。先生方の持ち味が生かされていて、おもしろいと思いました。
村岡先生：「授業で何をやるか」まで私たちが細かく規制する必要はないと思うんですよ。１クラス１クラスが個性集団で、違う目的を持っていると思っていていいと思っています。手綱の部分は必要ですが、ガチガチに決めすぎると無理ですね。体系的な小論文指導を目指そうとしたときに、うまくいかない学校があったとしたら、それは授業の100パーセントを決めてしまおうとしているからではないでしょうか。先生の力量にもよると思いますが、目の前の自分のクラスの生徒たちにとって最も有効な手段は何か、を考えていかないといけません。自主教材を作るにしても、全体のベースを作るだけで、余裕を持たせた教育が必要だと思います。

――「あまり授業で扱う内容を決めすぎない」というお話は衝撃でした。てっきり「○ページを○時間かけて」ということが綿密に決められているのかと思っていましたので…。小論文トレーニングの活用実態について、もう少し具体的に教えていただけないでしょうか？

川畑先生：先ほどの計画表で言えば「小論文模試」（注：計画表の赤枠部分）という時間で「小論文トレーニング」の添削課題を受験します。また、その前に「小論文講座（書く時間）」（注：計画表の青枠部分）という時間を設けています。添削課題を目標として、それまでに書けるように…という意味合いで、付録の『小論文チャレンジノート』を活用しました。
こちらは学年会で先生方に教材を配布し、目的と利用可能な時間だけお知らせしたら、あとは各担任の裁量にお任せしています。「最初のWarm Upはもうやらない」といったクラスもあれば、この冊子全体を全員で丁寧にやるクラスもあります。１時間でノート学習を終えるクラスもあったと思いますが、一方で11月～12月の計画表にある「小論文練習」や「自己探求」といった時間も使って、３週間ほどノート学習を行うクラスもありました。

――チャレンジノートに関しては、「どのページをやりましょう」といった指示まではされていないということでしょうか？

川畑先生：そうですね。「この時期にはvol.5を、この時期にはvol.6を活用してください」ということしか指示していません。この計画表を作ったのは私ですが、生徒の進路や目標、習熟度は本当にさまざまなので、いかに計画に幅を持たせて、かつ全体で実施していけるか、というのが一番苦心するところです。全体で全く同じことを授業でやろうとすると、本当に苦しくなるんです。

――添削課題をご利用になられて、いかがでしたか？

川畑先生：第一さんの「小論文トレーニング」の添削をこれまで３回受験しましたが、自分のクラスで言えば、入学当初書けなかった子たちも、添削テストを通して成長していると感じています。今の生徒は模試世代なので、定期的に「模試」がある、ということによって、生徒のモチベーションや学習意欲にもつながっているようです。


６．指導体制について　～全員体制の作り方
村岡先生：昔は理系の先生が小論文指導を敬遠する、ということもありましたが、もうそういう時代ではないし、教員側も、指導をしなければならない、という意識に変わってきています。成功している学校さんの中には、国語科ではなく社会科が中心となって小論文指導を担当しているところもあるようです。本校では３年生の担当は全職員に振り分けています。今は１・２年生の担当でも、そのうち、自分の担当している生徒を他の先生に見てもらうこともあるので、そこの信頼関係はきちんと作っておかなければいけません。他の学校でもそういった形でやっているところが多いのではないかと思います。
川畑先生：ただ、まだ若い先生の中には小論文指導の経験がなく、初めての指導という先生もいます。
村岡先生：先生によって温度差があるのはしかたがありません。ただ私のところに「経験がなく、教え方がわからないから教えてほしい」と言ってくる先生もいるので、そのときは快く教えています。


７．生徒さんの様子　～フィードバックの徹底で客観視を促す
川畑先生：「小論文トレーニング」の添削は、力試し、実践練習という意味合いで用いていますが、生徒には非常に受けがよいです。同じ内容でも、授業内であれこれと言われるよりも、実際に書いて添削されて（点数化されて）いるのを見ることで、自分を客観視することができるよい機会になっていると思います。事後ガイダンスの前には、返却した答案をきちんと見直していくように言っているので、自身の答案と比較しながらのガイダンスによるフィードバックも非常に効果的であると思っています。

――授業で解答を回し読みしているとお聞きしましたが、答案を返す際に授業内である程度枠を設定しているのですか？

川畑先生：クラス担任にお任せしている状況ですが、総合学習・国語・LHRなど、いろいろな時間を使って返却し、回し読みや教師からのコメントをしています。一人でぼーっと答案を見るよりも、みんなで回し読みをするほうが盛り上がり、刺激もあるようです。

――ガイダンスにあたっても、事前に生徒さんに答案の見直しを促してくださっているのですね。

川畑先生：ガイダンスで自校の生徒答案を使って話をしてもらえるのは、生徒の興味を引くので、ありがたいと思っています。教師から見るとどうしても教材は似たものに見えてきてしまいますが、自校答案を利用してもらうガイダンスは、生徒にとっても、実体験として自分の答案を意識しながら聞けるのでよいと思います。

――添削内容はいかがでしたか？

川畑先生：他社さんの添削課題も実施しましたが、返ってきた答案と生徒の反応とを見ると、第一さんの添削の方がフィットしていると思いました。他社さんの添削も細かく冷静な分析をされていますが、第一さんの添削の方が温かくフィードバックしていただいている感覚があります。教師のような目線で、きちんと読んで書いてもらっている、「手書き感」が生徒的にもありがたいのだろうと思います。
村岡先生：優しいだけ・褒めるだけではうちの生徒は喜びません。きちんと指摘してやらないと伸びませんね。中学生を教えている際に、１年間を振り返って、私の授業の評価をさせたのですが、小論文に関して言うと、「他の中学校では教えてもらえないことを教えていただけてありがたかった」、「先生の指摘をもとに学んだことを生かして書くと褒められたので嬉しかった」、といった声がありました。褒めるばかりではなく、きちんとアドバイスをしなくてはならないのだと思いましたね。また、中学２年生に高校２年生の標準の問題集（評論）を解かせていました。最初は「難しい！」と言いましたが、「レベルを下げるか？」と聞くと、生徒たちは皆、頭を横に振りました。プライドがあるのだと思います。難しいものが解けるのが嬉しいようで、つまり子どもたちは飢えている状態なのかな、と思います。これは普通科の生徒も同じだと思います。子どもたちはどこかに伸びたいという気持ちを持っているはずです。難しいですが、そのスイッチをどう入れてあげるか、だと思います。
川畑先生：学力や学習に悩んでいる生徒も、添削はとても喜びます。小論文に限らず、普通教科でも、「添削してあげる」と言うと、生徒は喜んで持ってきます。
村岡先生：繰り返しになりますが、第一さんのよさは、「手書き感」です。無理だとは思いますが、機械化してしまってはだめなのかと思います。小論文添削のよさは、他の教科模試のようにただ○×をつけて終わるのではなく、手書きでコメントが入るところで、そこの信頼性の有無が問題だと思います。ここで言う「手書き感」というのは、隣の子のコメントとは違うというのが大事であって、パターン化されてしまっては意味がない、ということです。同じことが書いてあるだけだと信頼感がありません。この点に関しては、第一学習社さんの添削を信頼していますので、私は前任校から採用しています。



８．今後のビジョン　～表現への意欲を受験に生かす
――今年度からこういった形で小論指導をされてみて、他の学年との雰囲気の違いといったことはありますか？

村岡先生：まだわかりません。実際にこの学年が入試にぶつかってみないとわからないと思います。理数科で何も教えなくても書けてしまう生徒がいたり、そうかと思えば、やってもやっても全く書けないという生徒もいるので、難しいですね。
ただ、先ほども言ったように、受験だけでなく大学入学後や社会に出てからも、報告書などで役に立つはずなので、学んだことを思い出してもらえたら、と思っています。
川畑先生：特別に学力が高いクラスの生徒たちでなくとも、書くことに抵抗がなくなっているので、他の教科の50～80字程度の記述問題などでも、意欲的に取り組むようになっていると感じます。テスト以外でも、講演会の感想文を意欲的に書いたり、夏休みの宿題で書かせたもので、コンクールで賞を受賞する生徒も多数います。書き慣れている、ということは、表現に対する抵抗がなくなり、表現に対する意欲を醸成できているのかな、と思います。
村岡先生：うちは夏休みの課題で、読書感想文だけではなく、10種類くらいのコンクールを紹介して、何か１つは書いてくるように生徒に指示をしています。我々が指導をすればもっと賞をとれるのだろうとは思いますが、指導をせずとも、賞をとれる生徒もたくさんいて、そういうところで成果が出ているのでしょう。
川畑先生：感想文だけではなく、JICAのエッセイなどに果敢に挑戦していく生徒がいることを思うと、書くことに抵抗を持たせないというのは、生徒の可能性を狭めないということでもあると思います。
村岡先生：かなり字数を課すテーマでも、くらいついて書ける子が多いと思います。生徒たちからは、最初から書かないのではなく、何とか書こうという姿勢が見えます。
川畑先生：講演会が終わったら感想文を書かせるのですが、これも「何字書きなさい」といった決まりはなくても、私が「最後の行まで書きなさい」と言うと、最後まで埋まらないといった生徒はほとんどいません。内容も、かけ離れたものを書く生徒はいませんね。
村岡先生：内容以前に、まず量・回数を書かせる、というのも大切ですね。

――小論文指導を通して、受験対策にとどまらない、さまざまな成果を出しておられることに感服いたしました。村岡先生・川畑先生の企画運営、各担任の先生の創意工夫によるところが大きいと思いますが、このような取り組みの中で弊社教材をうまく活用いただけており、本当に嬉しく思います。「手書き感」のある添削を大事にしていきたいと思います。本日は長い間、ありがとうございました！

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		<title>静岡県立富岳館高校：学年部の協力体制で低学年から書くことへの意識付けを図る</title>
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		<pubDate>Wed, 31 May 2017 00:00:54 +0000</pubDate>
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				<category><![CDATA[小論文指導実践例]]></category>

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		<description><![CDATA[静岡県立富岳館高等学校は、平成29年度に創立117年目を迎える伝統校です。農業専門高校としての歴史が長いのですが、平成14年から総合学科として新しいスタートを切られています。
今回は進路多様校における小論文指導の取り組み例として、２年次生の指導が終わろうとする３学期にお話を伺いました。


【目次】
１．学校紹介
２．指導のねらい　～先生間の共通認識による１年次生からの体系的小論文指導
３．年間指導計画
４．使用教材
５．年間指導の特徴　～「とりあえず埋める」から「小論文」へ
■１年次夏・・・読書感想文で、体験の書き方を学ぶ
■１年次冬…小論文トレーニング添削課題で、自己ＰＲの練習、「体験」の書き方・生かし方を学ぶ
■２年次夏…小論文トレーニングvol.２で、課題の要求を押さえた小論文の書き方を学ぶ
６．指導体制について　～学年部の協力体制、情報の共有化
７．生徒さんの様子
８．今後のビジョン　～「芸術点」の指導と「成功体験」の共有
９．おわりに　～進路多様校ならではの選択、図々しさで何とかなる

【お話をうかがった先生】

国語科　田中 雅浩 先生
教職歴18年（本校赴任９年目）。郊外の進学校、都市部の定時制など、さまざまな学校にお勤めですが、進路課は初めてとのことです。



１．学校紹介
教育の特色は、「３年間を見通した充実したキャリア教育プログラムを展開している点」と「大学・短大・専門学校・就職と、多岐にわたる進路への対応を図ることができる点」です。とりわけ、近年、充実した進学指導の努力が実を結び、大学への進学者数や国公立大学への合格者数が増加しているようです。
田中先生：クラスは大きく『実業系』と『普通系』に分かれています。実業系は農業・商業・福祉・工業の４系列をシャッフルしたクラス編成。普通系は理系と２種類の文系に分かれていますが、クラス編成は実業系同様にシャッフル。同じクラスに文系・理系・大学進学・就職・専門学校進学の生徒が混在しています。
担任の負担は大きいですが、子どもたちはいい意味で、お互いに刺激を受け合っているようです。
農業高校としての歴史があるため、動物愛好部やフラワーアート部（華道ではなく園芸を行う）など、自然と触れ合う機会が多く用意されているのも特徴ですね。



２．指導のねらい　～先生間の共通認識による１年次生からの体系的小論文指導
――それでは、さっそくご指導のねらいからお聞きしたいと思います。進路多様校だとお聞きしておりますが、どのようなねらいがあって小論文指導を行われているのでしょうか？
田中先生：基本的には「進路対策」です。本校の進学希望者はAOや推薦が多く、学年の半数近くいる就職希望者も含め、試験で小論文や作文が出ることがほとんどです。また面接だけ、志望理由書だけという子でも、言葉で自分を表現する点は同じです。だから「どの進路の生徒も、書く力は必要だね」というのが職員間で共通認識になっています。学年が進んでからでは到底間に合わないので、１年次からある程度体系的に対策を行います。



３．年間指導計画

（↑それぞれ、クリックして拡大。一部、実際の指導内容と異なる箇所もあります）

１年生から２年生にかけて指導された実践について、計画表を見せていただきました。
田中先生：１年次は総合学科の必修科目「産業社会と人間」（以下「産社」）が週２時間あり、毎回のように外部講師や教員の話を聞いてメモをとり、感想文を書き、そのときは必ず最後の行まで埋めるように・・・ということを繰り返しやっているので、生徒たちは「とりあえず埋める」ことはできるようになっています。

――書くことへの抵抗感を自然と解消されているのが特徴的ですね。そして書いた内容をより「小論文」に近づけていくための活動をさまざまな形で行なわれているのですね。



４．使用教材
１～２年時には、下記教材を利用しています。
その他、「産社」ワークなど、校内作成資料もさまざま用意されているようです。
●小論文トレーニングvol.1
⇒１年次冬季休暇課題として利用。添削課題は全員同じ「今までの学校生活の中で、最も自分を成長させた出来事」を受験。
●小論文トレーニングvol.2
⇒２年次８月登校日に特別活動の時間を用いて利用。添削課題は全員同じ「高齢者が抱える問題と、住みよい社会にするための対応策」を受験。
●小論文トレーニングvol.3
⇒２年次冬季休暇課題として使用。添削課題は全員同じ「優先席はあるほうがいいのか、ないほうがいいのか」を受験。
――進路多様校と伺いましたが、全員同じ課題を受験されていますよね。
田中先生：進路多様校だからこそ、全員同じ課題なんです。３年次になってから「やっぱり進学します」どころか、卒業式の数日後に「実は進学できなくなり、なんとか３月中に就職したいんです」という子がいるご時世。乱暴に聞こえるかもしれませんが、「どちら（の進路）に転んでもいいように、どちらにも必要な“基本的な書く力”を育成したい」と思っています。それに後でお話しますが、学年全体に一度に話をしたいんです。そのほうが指導効果があると思っているので。



５．年間指導の特徴　～「とりあえず埋める」から「小論文」へ


■１年次夏…読書感想文で、体験の書き方を学ぶ
田中先生：すでにお話しましたが、１年次１学期の間に生徒たちは、「とりあえず埋める」ことはおおむねできるようになっていました。そこから本格的に「書ける」ようにする指導は１年次夏、原稿用紙５枚の読書感想文が始まりです。そのときは学校側で表紙や原稿用紙を用意し、私が作成した感想文のサンプル（実際に原稿用紙５枚分の字数で書いた感想文。こういうふうに書く、という見本になるもの）を表紙裏に印刷しておきます。全員が知っている作品ということで、入学後、最初に国語総合（４単位）で学習した随想（平成26～28年度は、よしもとばなな「珊瑚」。本文が原稿用紙３枚程度の掌編。）を読んだ、という設定で書きました。

（↑読書感想文課題の「表紙」。留意事項を簡潔にまとめている。クリックして拡大）

田中先生：感想文のサンプルを与えると、そのまま真似してしまう心配もあります。１回ノーヒントでやらせて、失敗した後でフォローするという方法も考えられますが、なかなかその余裕はないので、最初は道筋を示してあげるのがよいと考えています。この他にも１年次夏には、「産社」で新聞スクラップを行うなど、「書く」課題を多めに設定しました。

――いろいろな場面で、書く機会をとにかくたくさん用意しているのが印象的ですね。学校生活の中で、目的意識が明確な「書く」活動をつかみ、それを取り入れているのが成果につながっているのでしょうか。
田中先生：正直なところ「結果的にそうなった」というだけです（笑）。ただ、書くことへのハードルを下げてあげたい、という思いはありました。とりあえず最後の行まで埋められる子にしたい、それが最初の目標です。


■１年次冬…小論文トレーニング添削課題で、自己PRの練習、「体験」の書き方・生かし方を学ぶ
田中先生：初めての小論文トレーニングということで、就職試験や大学の推薦入試などで大半の生徒が必要となる「自己ＰＲ文」の練習にもつながるテーマ「自分を最も成長させたと思う出来事」を全員で受験しました。添削テストに取り組む前には、必ず短時間でも課題テーマの確認を行います。まず成長したと思う出来事についての材料をたくさん挙げさせます。そしてどの順番で書けばいいか、そもそもこの小論文は何のために書くのか、などを確認させました。すると「入社・入学試験のため」という答えが返ってきます。そこで「じゃあ、その学校や会社に自分がマッチした人間だとアピールするように書かないといけないよね」ということを伝えると、生徒の目的意識が明確になっていきます。
その後「何か体験があって、その失敗から学んだことがあって、それが成長につながって・・・それを今後どう生かすの？」ということまで確認しました。体験を挙げるのは、読書感想文で「自分だったらどうか」と、体験に引き付けて当事者意識で書くことを練習したので、比較的スムーズにできました。
チャレンジノート、事前学習シートは、２学期末に国語総合の授業で配付・説明し、冬季休暇課題にしました。
田中先生：冬休み明けに、第一学習社から講師の方に来ていただき、ガイダンスを実施しました。文章表現の決まり、作文と小論文の違いといった基礎についてお話いただいた後、すぐ教室に戻って添削テストに取り組みました。大体書けたかな、とは思うのですが、筆運びが滑らかなぶん、小論文ではなく作文になってしまった生徒も多くいた印象でした。
その後、添削された答案を生徒に返す前に、私の方でざっと結果をチェックしてプリントにまとめ、振り返り活動を行いました。

（↑振り返りシート。先輩の小論文、同時期に受験した生徒の小論文の傾向をまとめ、次回注意点を促す。クリックして拡大）

田中先生：例えば「修学旅行で班長になって、人をまとめることの難しさを学んだ・・・」という内容だったら、「どんなふうに」、「何を」学んだのか、その経験が高校生活にどう役立っているか、入社・入学後にどう生かせるか、ということまで書く必要があるはずです。そうしたことを全員で確認しました。
確認したことをもう一度意識付けさせるため、春休みは同じテーマでもう一度書くという課題を出しました。これは書かせて回収するところまで。第一さんにも添削の依頼はしていませんし、私たちも添削まではしません。しかし最後の行まで埋められていたかまでは必ずチェックし、字数が足りない子は書き直しさせます。少しでも例外を認めると、書く字数がどんどん減りそうなので。学年部の教員にも恵まれ、「添削はできないけど、チェックぐらいならするよ」と言ってもらえたこともよかったと思います。


■２年次夏…小論文トレーニングvol.2で課題の要求を押さえた小論文の書き方を学ぶ
田中先生：１年次に利用した添削課題で、原稿用紙の使い方があやふやな生徒が多かったので、２年次生になってすぐ、原稿用紙の使い方の再確認プリントをやりました。これは卒業生が書いた「就職試験の感想」を横書きにしたプリントで、それを縦書きの原稿用紙に写しなさいというものでした。文章は何でもよかったのですが、どうせなら進路に関する情報、それもインターネットなどでは知り得ない「生の声」のほうがいいかなと思って。
その後、夏に小論文トレーニングvol.２を実施しました。テーマは「高齢者が抱える問題と住みよい社会にするための対応策」。自分のことだけでなく、社会的な視点を持つ必要性も意識してもらいたいと思ったからです。１年次と同様、事前にテーマの内容を確認しました。プリントを用いて「高齢者（若者じゃないよ）にとって」の住みよい社会を挙げること、「社会的（個人的じゃないよ）な視点を持つこと」などを説明しました。

（↑小論文トレーニング添削課題の事前学習プリント。設問の意図を小分けにして丁寧に解説している。クリックして拡大）

田中先生：夏休み課題としてチャレンジノート、事前学習シートを配付し、休み明け９月にまたガイダンスを実施し、すぐに本番のテストを実施しました。その後すぐに添削済答案を返却するはずが・・・２学期は本校初の海外修学旅行の準備に追われてしまい、返却が１月にまでずれ込んでしまったんです。でも時間を置いたぶん、生徒も私も客観的に答案に向き合えました。ただ改めて答案を見ると、「一番最初」や「高齢者の人」など、重複表現の多さが気になったので、それも振り返り活動で確認しました。

――時間がないから添削済答案は生徒さんに渡すだけで、きちんとした振り返り学習が（やりたいけど）できない、という声もよく聞きます。事前のチェックシートや事後の振り返りの時間は貴重だと思います。ただ、（ざっと、とは言え）答案のチェックや振り返りのためのプリント作成は大変ではないでしょうか？
田中先生：添削済答案は数枚だけ、本当にパラパラっと見るだけです。とても240人の答案をじっくりと読む余裕はありません。それでも数枚だけでもざっと目を通し、何ができていなかったかを確認して、それを端的に伝えるのは重要だと思います。自分のクラスや授業などで様子のわかる子たちなら、文章表現が得意な子、苦手意識のある子・・・と、ある程度目星を付けて読めますし、その学年の授業を持っていなくとも、点数の一覧を見て誰の答案を読むか決めてもいい。１枚につき１回ずつ、10～20枚読めばある程度の傾向は掴めると思います。３枚くらい読むと「今回は具体例の説得力が弱い子が多そうだから、そこに気をつけて読もう」など、自分なりの「今回の読むポイント」みたいなものができてきますね。
事前・事後指導のプリント作成も大変ですが、他の担任や年次主任も前向きに協力してくれたと感謝しています。

――担任や部活動顧問のお仕事もある中で、どうやって資料作成などの時間を作ったのでしょうか？　また他にも「これが役に立った」と感じることはありますか？
田中先生：私は吹奏楽部の顧問をしています。体育会系文化部と言われる活動状況ですが、試験や補講の間は音がうるさいため合奏ができない、だから細かい隙間時間がたくさんとれる、などのラッキーな面もありました。
また私は工業高校で非常勤講師を経験し、その後、初任で田舎の進学校に行って街中の定時制に移ってから、ここに来たのですが、その結果いろいろなカラーの学校を経験できました。もしかしたらそんな経験が生きているのかもしれません。
ただ一番は、やはり多くの人の協力です。絶対に１人ではできないし、また絶対に自分の人徳ではなく、年次主任のおかげなんです（笑）。彼に「こういうことをやるのでよろしく」と言ってもらうと、自然に教員みんながついていく、という雰囲気なんです。進路課（だけ）でやれ、国語科（だけ）でやれ、ということでは無理だったと思います。学年、もっと言えば学校が動いてこそです。

――先生が作成された振り返りプリントを実際に指導に活用されるのはどの先生ですか？
田中先生：プリントは指導当日の朝、SHRで担任から「休み時間に目を通しておき、○時間目にこのプリントと筆記用具を持って視聴覚教室に来るように」という指示とともに配付してもらいます。そして生徒が集まる時間を少し借りて、私が指導しています。他の教員にやってもらうにはプリント作成段階から何度も打ち合わせをする必要があるので・・・本当はそのくらいの余裕が必要なのかもしれませんが。
振り返りは、他の行事の時間を削ってでも「15分ください」と言って行い、そのうち５分ぐらいは読ませる時間に使います。自分の答案を読み返すのが約２分、添削コメントを見るのが３分。やはり事前に読んでくる子ばかりじゃないので、読む時間は設けます。学年部の教員は、そういう協力もしてくれました。年次主任や担任・副担任に時間を確保してもらうという協力がないとできません。30分も要りませんが、15～20分は必要ですね。
進学校なら教科指導の比重が大きいかもしれませんが、うちの学校は「進路実現のためには小論文指導が必要」という共通認識があり、それが自然な協力体制につながっている、ということは言えそうです。

――そういった振り返りなどの小論文指導は、いつ行うのですか？
田中先生：１年次はほぼ「産社」を使って指導します。２年次は学年集会やSDT（本校の「総合的な学習の時間」。「Self-Development Time」の略）、学期末の特別活動・LHRの時間を少し借りました。１時間もやるのはまれです。学年集会で服装チェックなどを行う合間、せいぜい10～20分程度で答案返却や解説を行います。
このような形式にしている理由は次の３点です。
①全体が集まったときに同じタイミングで説明をすると、短時間で全員にこちらの意図が伝わる。
②子どもたちは小論文が好きではないので、集中して聴けるように短い時間にしたい。
③できるだけ具体的なことだけを言いたい。「もっと書く練習をしよう」ではなく、「どう書けばよかったか」「どこが悪かった」など。時間があると、教員は余計なことを言いたくなりますからね（笑）。

――３点目の、「具体的な一言」は重要ですね。はっきりされた言葉があると、心に残りそうですね。
田中先生：本校は２年次以降、HR集団で行う授業がほとんどなく、普通系は現代文でさえも系列によって単位数が異なりますし、国語表現を履修できない子も多い。また他学年部や非常勤の教員が授業を担当することも多く、横並びの文章指導が難しい状況です。そういった中で生徒に「私の授業では教えてもらえなかった」や「あの子たちだけ字数が少ないなんてずるくない？」などの不公平感を抱かせず、「何をどう書くか」をクリアに伝えるには・・・と考えると、学年全体で同じ課題のほうがいいし、そのほうが教員も具体的なアドバイスを言いやすい。それによく言うように「進路実現は団体戦」です。みんなで同じ課題を共有し、同じ方向に向かってがんばる、というのも進路多様校では重要だと思います。



６．指導体制について　～学年部の協力体制、情報の共有化
――多くの学校では国語科以外の先生に協力してもらうのが難しいようですが、学年部の先生にご協力いただいたともお聞きしました。このあたりはどのような実情だったのでしょうか。

田中先生：３年次になると進路課が、全職員に小論文個別指導を割り振りますが、最終的な面接や小論文の指導は、一度は担任が見ることになります。これは総合学科の限界で、結局は担任が、となってしまう。系列は学科やコースとは違うんですね。このシステム、総合学科を経験した人はわかると思うんですが、どうしても学年主導になりやすい。また「自分は理系教科の教員だから文章指導なんてできない。国語科で全部指導すべきだ」という声も少なからずあります。
とはいえ担任のスキルもさまざまなのが難しいところです。特に初めての３年次担任は大変です。初担任でなくとも複数の子の推薦入試対策と就職試験対策を同時に行うのは時間的に難しい。だから副担任や年次主任はもちろん、担任同士でも協力して志望理由書を添削したり、面接練習を行ったりしないと、とても試験までに間に合わないので、自然と協力し合っているというのが実情です。

――総合学科以外だと違うんですか？
田中先生：実業校だと専門教科の教員を中心に動いてゆくイメージがあります。また進学校の場合は教科試験などで正面突破を促すし、定時制ではそもそも進学希望者が少ないし、極論すると「文章になっていれば良し」としなければいけない場合もある。私はこの学校に来て、初めて「AO・推薦の小論文が重要」で「担任の指導が物を言う」という状況で指導をすることになり、壁にぶち当たっているところです。

――先生は指導方法の共有化、ということではどのような工夫をされているのですか？
田中先生：ありきたりですが、小論文指導で「いつ、何をやり、どんなものを配ったか」を紙媒体のファイルに綴じ、同じものをデジタルデータ化して、学校のサーバーにも保管しています。担当教員が年度途中で代わる場合もあるので、情報の引き継ぎは重要ですね。以前も前任者がいない中、転任してきた先生にいきなり小論文と土曜補講の取りまとめをやってもらうことになり、大変でした。

――引継ぎに苦労されているという先生のお話は他校でもよくお聞きします。「小論文トレーニングシリーズ」では、ご実施時にお書きいただくアンケートの情報をもとにして、「貴校の小論文取り組み状況」を紙にまとめてご提供サービスしているのですが、これも校内での情報共有にお役立ていただきたい、という思いからです。



７．生徒さんの様子
田中先生：本校は決して学力の高い生徒が集まっているわけではありません。けれど、こちらの言葉を素直に聞ける子が多い。指示されずとも学年集会には筆記用具と手帳を持ってきて、こちらが話し始めると自然とペンを持ってメモできる子も増えています。だからこちらも「ここに線を引こう」など、具体的な言い方をするように心がけています。
子どもたちがこの小論文学習についてどう思っているかは、正直わかりません。ただ私たちの学年の子は不思議と冷めたところがなく、顔を上げて話を聞くとか、言われたとおりに書き込むとか、そういうことが当たり前にできるので、本当に助けられています。
あ！　小論文に全然関係ないんですが、ちょっと自慢していいですか？　ある日、視聴覚教室での学年集会が時間を超過して終わったんです。私たちもいつもは「椅子をしまってから出て行きなさい」と言っているのですが、その日は「とにかく急いで教室に移動！」なんて言ってしまうほど時間がなかった。それなのに240人全員が椅子を机にしまって退室したんです。たぶん、この子たちの強みは「言われたことをきちんと守れる」ことなんだなと、そのとき思いました。だからこそ、こちらもプレッシャーですよ。この子たちの力が伸びなかったら、間違いなく教員の責任ですからね。

――様子として、文章は埋まるし、筆記用具を持ってきて、メモを取るように、先生の話は聞くようになってきているんですよね？とても素晴らしいことだと思います。
田中先生：いやあ、年次主任がえらいんだと思いますよ（笑）。ただ１年後どうなっているかはわかりません。国公立大など、本校にとっての難関志望者がきちんと受かってくれるか。ここからが勝負です。



８．今後のビジョン　～「芸術点」の指導と「成功体験」の共有

――具体的に今後の小論文指導で心配していることや、気になっていることはありますか？
田中先生：今の小論文指導が仇になるのでは・・・という心配をしています。偉そうに話してきましたが、実は進路課は今年度が初めてで何をやったらいいかわからず、とりあえず文章表現や文章構成の決まりを身に付けることに力を入れていました。しかし実際の入試では、文章を達者にするよりは「芸術点」（内容面）のほうが重要かもしれない、と最近感じます。
私は小論文の評価軸を「技術点」と「芸術点」という表現で考えています。国語で教えられる文章指導的なことは「技術点」です。しかし問題は、個々の志望先が求める専門的な知識や関心などの「芸術点」を上げるためにどういう指導ができるかです。これからは学校全体で、例えば農業や工業の教員の協力を得られるような体制作りができれば、と思っています。
また生徒はもちろん、教員も「成功体験」がないとなかなか動けません。成功体験の一例ですが、本校から「推薦入試は小論文と書類のみ、面接もなし」という国公立大に受かった生徒がいました。正直、高校での成績は今ひとつでしたが、小論文が高く評価されて合格したのです。すると彼の部活動の後輩が「自分は面接のように喋る試験はダメだけど、あそこなら先輩も行ったし、がんばれば受かるかも」と言い、実際に合格したのです。こうした「がんばればできる」という成功体験を、生徒にも教員にもさらに示せるようになるといいと思います。



９．おわりに　～進路多様校ならではの選択、図々しさで何とかなる
田中先生：私たちが第一さんを選んだのは、最初は「出張講義（ガイダンス）をやってくれるから」でした。正直に言えば、他社さんで国公立大の推薦入試や二次試験の対策が充実しているところもありますよね。でも、うちは進路多様校ですし、諸事情で生徒の進路希望もなかなか定まらない。そもそも「受験期になったら生徒が勝手に勉強し始める」という進学校とも違う。だからこそ、こちらから課題を設定し、書く力を育成したいと思っていました。そんなとき「第一さんならテーマも書きやすいものが多いし、ガイダンスをしてくれるしね」という軽いノリでお願いしたんです。でもアタリでした！
小論文指導で悩んでいるのは、進路多様校の先生が多いと思うんですが、そういう先生方は、まず書くことに慣れさせ、課題文型小論文でも志望理由書でも必要な、書く基礎力を伸ばしたいんじゃないでしょうか。実際、第一さんにお願いしてよかったのは、まさにそういう力の育成をしてくれることなんです。生徒の苦手意識を取り除くように課題も段階的に用意されているし、答案に書かれたコメントが丁寧なだけでなく、優しいんですよ。読んだ生徒が落ち込まないような配慮がされている、「ここがダメ」ではなく「こうしたほうがよい」というように。現場の教員にあれだけ丁寧に添削することは難しいので、生徒たちは赤ペンと青ペンのコメントを案外真剣に読んでいます。あとは講義に来てくださる講師のお話がわかりやすい。そもそも進学志望者にも書く基礎力は絶対に必要ですから・・・あ、すみません。なんだか宣伝みたいですね（笑）。でも本気でそう思っているから第一さんにお願いし続けているし、このインタビューもお受けしたわけで。あと自分以上に小論文指導で苦労なさっている先生も多いでしょうから、こんないい加減なオッサンでも何とかなってるんだと思っていただきたくて、今日はお話しさせてもらいました。

――では最後に、「何とかなる」ために必要なこと何だと思いますか？ 
田中先生：すでにお話ししましたが、まずは学年部など周囲の教員の協力。それから生徒への指示をできるだけシンプルで具体的にすること。その意味でも全員同じタイミングで同じ課題というのは有効でした。あとは学校に合った出版社さんを見つけることだと思います。とにかく小論文担当者だけで指導するのは大変なので、他の教員や出版社など、利用できるものは利用する。そういう図々しさが大事なのかもしれませんね。

――なるほど、本日は長時間にわたってのお話、どうもありがとうございました。 
田中先生：こちらこそ、ありがとうございました。やっぱり今日みたいに時間があると（編集者注：当日は家庭学習日でした）話しすぎちゃいますね（笑）。
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		<title>はじめに</title>
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		<pubDate>Tue, 30 May 2017 00:00:11 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[本コーナーでは、主に小論文指導を実施している学校の取り組み例をご紹介します。
小論文や志望理由書対策などに取り組まれている学校であれば、校種、主な進学（就職）先などを問わず、幅広い学校の取り組みをご紹介していきたいと考えています。
本コーナーは2019年2月より会員限定を中止し、一般公開をはじめました。2018年11月までに掲載された記事につきましては、取材対象校から、一般公開にあたり、その旨をご承諾いただいた記事から、順に公開を再開させていただきます。
なお、当コーナーで紹介されている弊社教材についてのお問い合わせは随時承ります。
取り組み内容についてのお問い合わせを弊社宛にいただいた場合は、わかる範囲でお答えいたしますが、記載内容以上の情報についてのご回答は責任を負いかねますので、ご了承ください。
※記事中のプロフィールはすべて取材時のものです。
※本コーナー記載の記事、写真の無断複写、複製及び転載を禁じます。
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