こんにちは。担当者Uです。
入試問題に目を通すことが増えてきました。
いや、仕事柄、一年中ちょくちょく目を通してはいるのですが、最近は特に!
教材づくり、学校からの問い合わせ、小論Netの会員さんからの問い合わせなど…。
そんな中、強く感じるのは、「小論文入試、とは言っても、かなり読解力が求められるようになってるな~」ということです。
小論文の一般的な出題形式に「課題文型」というものがあります(詳しくはこちらを読んでください!)。
文章を読ませて、そのうえで「○○についてあなたの考えを述べなさい」と問われる、アノ形式のことです。
この形式自体は昔からあるのですが、最近は「あなたの考え」を問われる前に、課題文の内容そのものについて問われる小問が増えてきているように思えます。
例えば、今日たまたま目にした某医学部の入試問題の設問を紹介します。
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問1.
著者は~~~ととらえているが、ここでいう「□□」はどのように定義されているか、本文から抜き出して答えなさい。(15字以内)
問2.
△△は、他の▲▲と比べてどのような点が異なっているか。筆者の考えを要約しなさい。(400字以内)
問3.
下線部①が、なぜ~~~するのかについて説明しなさい。(50字以内)
問4.
下線部②の「●●」という著者の造語は何を意味しているのか説明しなさい。(120字以内)
問5.
△△が~~~だとすれば、~~~するためにはどのようなことが必要か、あなた自身の考えを述べなさい。(400字以内)
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いかがでしょう。ここまでいくとすごいですねー。
「あなたの考え」を問う、狭い意味での「小論文」の問題は問5だけです。
他はほとんど国語の問題のようです!
しかも、問2の要約と問5の小論文の字数が同じ…。
一方、某国公立大学の人文科学系の入試問題では。
問い方は
問1.
○○についての筆者の考えを400字以内で要約しなさい。
問2.
筆者の考えをふまえて△△についてあなたの考えを800字以内で述べなさい。
というシンプルなものでしたが、課題文が長いんです!
問題冊子が全部で8ページ、そのうち課題文が7ページです!数えてみたら約6500字もありました。
センター試験国語の「評論」がだいたい3000~4000字ぐらいですから、2倍近くあります。
これは大変です。
ここまで長いのは特別ですが、それでもある程度まとまった長さの文章を読ませる、というのは定番になっていますね。
小論文の書き方の練習、というと、自分の考えをいかに理路整然と書くか、ということに意識がいってしまいますが、実はこうした長い文章を正確に読んで、しかもそれを短くまとめる力も必要そうです。
しかも入試本番では制限時間もあるから、時間配分も重要です。
高校生の(特に1、2年生)みなさん、対策はおはやめに…。
本番直前になって過去問を見ると、ショックを受けてしまうかもしれません。
その「対策」ですが、過去問を見れば、「問い方」の傾向はだいたいつかむことができます。
この学部はやけに読解小問が多いな、とか、この学科は新聞記事をよく使ってるなー、とか。
複数年眺めてみるとわかることがあります。
入試過去問は、小論Netの「入試過去問BOX」で紹介しています!
入試の現物ではありませんが、どんな問題が出題されているのか、を最大4年間分調べることができます。
これを機に、どしどしご活用くださいね。
さて、楽しいブログ執筆も終え、担当者Uは上司から提出を求められた報告書に取りかかります…。
小論文入試っぽく言えば、今回命じられたのは全部で5つの問題。
例えば、
「1年間に取り組んだ仕事内容を要約」することを求められたり、
「今後のあなたの仕事上のあり方について、あなたの考え」を書くことを求められたり。
うーん、やはり小論文学習は社会人になってからも役立ち…ます!
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