第4回~東海大学・医学部・医学科(2月11日)~

問題の概要

 課題文では、原著論文や大学院学生レポートを書く場合と、使用説明書を書く場合のそれぞれに求められていることについて説明されています。今回はそれを読んだうえで、まだナイフを使ってリンゴを剥いたことのない子どもに向けて、「リンゴを剥くためのナイフの使用説明書」を500字以内で書くという問題です。問いには、お皿の上に乗った丸いリンゴと果物ナイフの写真が添えられています。

 この問題は、「使用説明書」を書くということなので、「自分の意見を、根拠を示して述べる」という一般的な小論文とは少し違うかもしれません。しかし、相手の必要とする情報を、相手に伝わるように書くというのは、小論文の基本と言える部分です。「意見→根拠」という型を意識せず、相手の必要としている情報を、どのような順序で、どのように書けばわかりやすい文章になるかを、工夫してみましょう。 続きを読む →

第3回~新見公立大学・健康科学部~

問題の概要

 新見公立大学の小論文は、推薦入試と一般入試・中期日程では、「要約+小論文」というオーソドックスな問題ですが、一般入試・前期日程では、新学力観をふまえて、よく練られた良問が毎年出題されています。複数の資料―文章だけではなく、会話文、図表、地図等―を読み取り、それらを総合して推論し、理由を考え、場合によっては解決策を示すという問題は、読解力とともに、思考力・判断力を試そうとするものです。
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第2回~愛知教育大学・教育学部・教育支援専門職養成課程~

問題の概要

 「年齢別人口構成図」、いわゆる「人口ピラミッド」を見て解答する「データ型」の問題です。「年齢別人口構成図」は、データの読み取り問題として、何回か出題されていますし、現代社会の資料集にも頻出ですので、誰もが一度は目にしたことがあると思います。 続きを読む →

第1回~愛媛県立医療技術大学・保健科学部・看護学科~

はじめに

「新傾向問題とはどのようなものを指すのか」については、さまざまな意見・考え方があると思います。そこで、ここで取り扱おうと考えている新傾向問題について、はじめに整理しておきます。
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第0回~はじめに~

新傾向問題を読み解く

 高大接続改革や高等学校学習指導要領改訂を踏まえ、小論文入試にも新たな傾向の問題が見られるようになっています。そこで、これらの新傾向問題はどのような能力を評価しようとしているのかを、実際の小論文入試問題を使って分析し、それに対処するために必要な考え方、身につけるべきことについて解説していきたいと思います。そのために、まず、今回の教育改革全体について見ていきましょう。

第一学習社 特別顧問 斉藤秀

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