参考図書更新

参考図書」の書籍情報を更新しました。

書籍の刊行状況や入試の出題状況もふまえて、一部紹介する書籍を差し替えています。

担当者のつぶやき ニンニン!

こんにちは。担当者Uです。

今日は「ニンニン」についての話題です(忍者○ットリくんではありません…って、年齢がバレる!あまりにもくだらないので、高校生のみなさんは無視してください…)。


最近、「老老(ろうろう)介護」から「認認(にんにん)介護」というのが新たに話題になっているそうです。


まず、「老老介護」から確認しておきます。

「老老介護」とは、簡単に言えば介護する人も、される人も65歳以上の高齢者である状態のことです。

例えば高齢者の夫婦のみ、という世帯の場合。
夫婦どちらかが認知症だったり、心身に異常があったりすると、比較的元気な方が、相手の介護をすることになります。
また、高齢の親子のみの世帯で、65歳以上の子が、自分の親を介護している、という場合もあります。

ただでさえ大変な介護を、高齢の人が行わなければならないのです。
金銭的にも肉体的にも、また精神的にも、その負担は高いと言えます。


では、認認介護とは何か。

こちらで詳細に解説されています。

つまり、介護する人もされる人も「認知症」を抱えている、ということですね。
日常生活が一人で行なえないほど、認知症が進行していたら、他人を介護するどころの話ではないのですが、認知症の症状には幅があるため、比較的軽症の人場合、何とか同居している認知症のお年寄りの介護ができてしまうこともあるようです。
それでも、介護している人の認知症がどんどん進行していったら…ということを考えると、野放しにできない問題であることは容易に想像できますね。


ではどうすればよいか。
高齢者だけの世帯に対して介護サービスが入り込んだり、そもそも高齢者だけで生活をさせないで済むような工夫、などが考えられます。

その中でも、今回は科学技術的なアプローチで問題の解決を図ろうとする事例を紹介します。


こちらを読むと、この認認介護の問題解決に、人型ロボットが活用できると書かれています。
ロボット開発はここまで進んでいるんですねー。


実は「介護とロボット」というのは、小論文入試でもよく見られるテーマです。


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日本政府は急速な高齢化による介護者不足に対応するため、介護者の身体的負担を軽減するロボット開発を支援し、その使用を増加させるための予算を割り当てたと述べた英文『The Japan Times Online, June 19, 2013』(Mai Iida)を読み、介護の現場においてロボットの利用を広げるためには、どのようなことが必要だと思うか。資料をふまえながら独自の見解も交えて、あなたの意見を論理的にまとめよ。
(神戸市看護大学・看護学部・推薦)
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「朝日新聞 朝日学情ナビHP」、「平成24年版高齢社会白書」(内閣府)から、介護に関する2つの表を読み、あなたは「癒し」や「見守り」の役目を果たすロボットなどにも政府が開発を補助していくことをどのように考えるか。課題文や表の内容を参考に、あなたの考えを記述せよ。
(新潟医療福祉大学・医療技術学部・推薦)
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とまあ、こんな具合です。
福祉の問題と言うと、「介護する人はどのような心がけで高齢者に接していったらいいか」というような問題が一般的だと思ってしまいますが、このような観点でも自分の考えを述べなければならないんですね。

「認認介護」というキーワードについても知っておく必要がありそうですし、介護ロボットのことについても、今どのような研究・開発が行われているのか、について聞きかじっておく必要がありそうです。
Uも教材制作にあたっていろいろ勉強しなければ…と思う今日この頃でした。

担当者のつぶやき 出張!

こんにちは。担当者Uです。


先週末、取引先の会社と打ち合わせをするため,神奈川県に出張に行ってきました。

広島-神奈川の所要時間は約4時間。
だらだら過ごすのはもったいない!ということで,iPadを持参して,原稿修正のお仕事をしていました。
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移動中などの時間を使ってこんなことができるなんて,便利な世の中になりましたよねー。

小論文風に言えば,

「情報端末の小型化と,インターネット環境の発展(新幹線などの高速移動中でも,インターネットにつながるようになった)により,いつでもどこでも仕事ができるようになり,時間を効率よく使えるようになった」

というところでしょうか。


でも,このように「よい面」ばかり言っていては「小論文風」ではありませんね。
小論文で問われるテーマは,だいたい社会で「本当にこのままでいいのかな?」と疑問に思われていることが多いですから。

では,このような情報化の進展で何が問題か。

いつでもどこでも情報機器を扱える,ということは,逆に言えば「情報機器から逃れられない」ということでもあります。
それほど露骨に強制されないとしても,便利だからつい追い込んで仕事をしてしまい,肉体的,精神的に疲れてしまいやすい,ということも言えると思います。


あ,決して会社批判しているわけではありませんよー。
Uは優雅にやりたいことをやっているだけですから。
好きな音楽を聞きながら,誰にも邪魔されることなく,自由にブログの草稿も考えられたわけですから。
幸せなことです^^
しかし,一見便利なことでも,一歩使い方を誤ると,大きな問題につながりやすいですよね。



例えば,入試ではこのような出題もありました。

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私たちは,いつでもどこにいても情報通信ネットワークに接続できるようになった。このようなユビキタスな環境は,友人・知人間でのコミュニケーションツールの発達にとどまらず,どのような変化を社会にもたらしているか。便益とリスクの双方の観点から,次のキーワードを全て用いて,具体的な事例を踏まえて説明せよ。「社会資本,情報リテラシー」(高崎経済大学 地域政策学部 後期)
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情報社会関連では「インターネット依存症」をテーマにする問題が目立ちましたが,このような問い方もされるのですね。

けっこう難しいなこの問題…。