担当者のつぶやき ノーベル賞と小論文

こんにちは。担当者Uです。


ノーベル賞、今年も日本人が受賞されました!めでたいことです。


今日のタイトルは「ノーベル賞と小論文」。

このブログでは、いつもこじつけめいたタイトルをつけていますが(苦笑)、
今回はこじつけではなく、ノーベル賞と小論文は本当に密接にかかわるんです!


昨年も話題にしましたが、ノーベル賞受賞後は、その話題がどこかで小論文入試のネタにされます。

2014年ノーベル賞のニュースは、例えば以下のように2015年度入試で出題されました(一部です)。


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●日本人3名がノーベル物理学賞を青色発光ダイオード(LED)で受賞した。青色発光ダイオードの開発により、明かりの歴史が根本的に変わった。LEDの優れた点を二つ説明せよ。また、LEDはどのような分野で使われるかを説明せよ。更に、あなたは、LEDを用いた研究を行うとしたら、どのような研究をしたいか述べよ。(山梨大・工学部・機械工学科・推薦)

●昨年のノーベル物理学賞は、日本人3名が「青色発光ダイオードの発明」で受賞した。青色発光ダイオードが、ノーベル賞授与にあたる審査の基盤となる「人類に最大の利益をもたらす発明」と認められたからである。なぜそのように認められたか、あなたの考えを述べよ。(富山大・薬学部・一般後期)

●青色発光ダイオードに関する研究成果がノーベル物理学賞を受けたことについて、次の受賞理由をもとに電子工学を学ぶ立場から、あなたの考えを述べよ。受賞理由「省エネで環境に優しい青色発光ダイオード(LED)を発明した。従来に比べ、長寿命でエネルギー効率が高い。多くの研究者が失敗する中で3人は成功した。20世紀は白熱電球が照らしたが、21世紀はLEDによって照らされる時代になるだろう」(東北学院大・工学部・電子工学科・推薦)

●2014年10月、パキスタンの女子学生マララ・ユスフザイ(17歳)が、ノーベル平和賞を受賞した。問1.その受賞理由を簡潔に述べよ。問2.教育環境が整っていない場合の不利益と女子教育の意義について、あなたの意見を述べよ。(昭和女子大・人間社会学部・現代教養学科・推薦)

●ノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイさんについて述べた『2014年10月11日「日本経済新聞」春秋』を読み、このコラムが読者に投げかけている今日的問題について、これからコミュニケーション学科で学ぼうと願っているあなたが考えることを、論じよ。(フェリス女学院大・文学部・コミュニケーション学科)
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いかがでしょうか。
2014年については、日本人の青色LED受賞だけでなく、マララさんの平和賞受賞も入試で扱われていたのですね。
ニュースでも大きく取り上げられましたし、国際問題や女性と子どもの権利についての貴重なメッセージが発せられたので、入試でも問われたものと思われます(そういえばどちらも女子大学で問われていますね)。


昨年の受賞ネタでは、青色LEDそのものの価値や可能性について問われています。
この傾向を考えると、今年受賞された梶田隆章氏、大村智氏の研究領域に近い学部を志望するみなさんは要注意ですね!


また、大村智氏に関して言えば、受賞時のこのような発言が注目されているようです。


「私自身が偉いものを考えたり難しいことをやったのではなく、全て微生物がやっている仕事を勉強させていただいたりしながら今日まできている」

「研究者になっても自分のやりたいこといっぱいあっても、どちらが世の中のためになるかなとか人のためになるかなとか、分かれ道に立った時はそういうことを基本にしていたと思います」


このあたり、「研究」のあり方としてとっても大事なメッセージに見えます。
これら発言が入試で取り上げられることもあるのでは…と思ってしまいます。

ノーベル賞に選ばれることだけが大事なわけではありませんが、また入試対策に「決め打ち」は禁物ですが、注目しておいて損はないように思います。

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