こんにちは。担当者Uです。
少し前の新聞記事ですが、興味深い内容が載っていました。
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山形大学は4年前から、新入生対象に作文や討論・発表力を養う「スタートアップセミナー」を実施している。大学での学習の基礎になる日本語力の向上のため。学習用にテキスト「なせば成る!」も発行するが、具体的なテーマは学科やコースごとに担当教員が決めており、1年生の時から専門課程への理解を深め、進路を見つめ直す機会にもなっている。
(中略)
大学生としての学びの技法を身に付けるだけでなく、将来を見据えて何をどう学ぶのか、といったイメージを明確に持たせたい。セミナーには、そんな思いも込められている。
(2014年5月2日付『読売新聞』「教育ルネサンス 生徒から学生へ4 日本語磨き 将来像も描く」)
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最近は大学入学後にこうした基礎的な力を学ぶ機会が増えているようですね。
Uが学生のときは、こんな親切な授業はありませんでした。「え、レポートってどうやって書けばいいの?」「4000字なんてとても書けない~!」などと言っていたことが懐かしいです…。
よく言えば「親切」ですが、でも大学の先生から言わせれば「大学できちんと勉強できるだけの力が新入生についていないから、こうした授業で基礎的なことを教えていかないといけない」ということなのかな、とも思います。
調べてみましたが、山形大学の『なせば成る!』というテキストは
・大学で学ぶということ
・学びの技法
・プレゼンテーションを学ぶ
・グループで学ぶ
・レポートを書く
・調査・情報収集の方法
という内容で構成されているようです。
でも、小論文担当者のUとしては、「高校で小論文学習をしっかりやっておけば、少なくともレポートや情報収集の方法で困ることはあんまりないんじゃないのかな…」とも思ってしまいます。
高校生のみなさんにとっては「小論文」の勉強はしんどいかもしれませんが、小論文で学んだことは、必ず大学に入ってから役に立つと思います。
「問われたテーマに正しく答える」「自分の意見を明確に一貫した内容で述べる」「自分の意見と見聞きした情報を区別する」といったことは、小論文でもレポートでも同じように大切なことですから。
受験対策は本当に大変でしょうが、小論文学習を「受験を乗り切るために最低限のテクニックだけ身に付けておけばいいや」などと考えないで、自分の意見を人に伝えるとはどうすればよいのか…という、大きな目的のなかに位置づけてもらえたら、と思います。