担当者のつぶやき 生涯スポーツと小論文

こんにちは。担当者Uです。


11月3日に「ひろしま国際平和マラソン」が開催されました。
Uも会社のメンバーと一緒に、10km走ってきました!
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平和マラソンは今年で35回目となる、由緒ある?市民マラソン大会です。
出場者数はなんと1万1554人!
しかも「先着順」だったので、走りたかった方はもっと多かったはずです。
東京マラソン(3万6500人)ほどではありませんが、かなりの規模です。
メイン会場はこの盛況ぶりです。
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最近はマラソンイベントが本当に流行しています。
さまざまな地方で地域活性の一環として行われているようにも見えます。

それもこれも、健康維持に関心を持つ人が増えてきているからだと思います。
また、おしゃれしてジョギングに臨むのは、なんだかカッコイイですよね。
スポーツ用品店でも、かわいい、かっこいいランニングウェアがたくさん売られているようです。
みんなでワイワイ言いながら走るのは、たいへん気持ちがいいものでもあります。



小論文入試は、このようなスポーツに関する動きについても、出題がなされています。
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●現代社会において、生涯にわたる豊かなスポーツライフを実現する意義や目的について解説せよ。
(福岡教育大・教育学部・保健体育専攻・選修・推薦)
●スポーツ活動を通してのこころの成長について、具体例をあげながら述べよ。
(山梨大・教育人間科学部・スポーツ健康科学コース・推薦)
●わが国の高齢社会の現状を踏まえて、スポーツが高齢者の日常生活や健康にもたらす良い影響と悪い影響について、それぞれ具体的な例を挙げて、あなたの考えを述べよ。
 スポーツやレジャー、レクリエーションには、生活の質(QOL)を高める効果があるとされている。具体的な効果としてどのようなものがあるか、経験を踏まえて、あなたの考えを述べよ。
(いずれも東海大・体育学部・生涯スポーツ学科)
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いずれも、こうしたマラソン大会のようなスポーツイベントの存在が具体例として活用できそうです。
ただし。上で「かっこいい」とか「気持ちがいい」とか書きましたが、これはあくまでブログだからです。
「小論文」であれば、こんな感覚的な、抽象的なことではなく、もっと深めていくことが必要です。
若い人が走ったらどうなのか、高齢者が走ったらどうなのか。
肉体的にはどうなるのか。精神的にはどうなるのか。
一人で走るときとみんなで走るときと、どう違うのか。などなど。


ざっくり「スポーツの意義」を問う課題というのは多いのですが、「自分が好きだから」「ためになったから」というだけでなく、「多くの人にとってどんないいことがあるのか」まで含めて考えられると、より論も深まってくるのではないかと思います。
マラソン大会も勉強になるものです…。




余談ですが、うちの会社の人はランニング好きが多く、
編集部も営業部も、ちょこちょこと全国のイベントに参加しているようです。
教科書や副教材だけでなく、体力テストも販売しているからなのかな…。

担当者のつぶやき 図書館と小論文

こんにちは。担当者Uです。

仕事の合間に、県の図書館と大学の図書館に行ってきました。
急ぎでどうしても参照したい本があったのですが、いつも行く近所の図書館に置いてなかったため、ちょっと車を飛ばしてコピーをとってきたのでした。


ふだんは会社の中でパソコンとにらめっこばかりしているので、たまの外出(仕事ですけど)は嬉しいものです。
しかも図書館!
あぁ、ここでゆっくり座って好きな本を読んでいたい…という誘惑にかられそうになりました。


と、こう書くと読書好きな人みたいですが、恥ずかしながら、Uは中・高・大とそんなに読書をしてきたわけではありません。
読書より、部活動(スポーツ)や旅行、友達とのくだらない遊びの方がずっと楽しかったので…。
「あー、読書っておもしろいなー」と思い始めたのは社会人になってからです。


大学生の方が本を読む時間がたくさんあるんですけどね。
大学生のときだからこそ読んでおきたい本、というのもたくさんあるんですけどね。

社会人になってから「あぁ、学生のときこうしておけばよかった…」と後悔しても遅いんです。
ぜひ、高校生のみなさんには今のうちから読書習慣をつけておくことをお勧めしたいと思います!

図書館って、無料でたくさんの本を読むことができる、本当に素敵な場所です。
静かだし、書棚を眺めているだけでも「へー、こんな本があるんだ!」と勉強になるし。
インターネットで本の検索や予約などができるサービスもありますし。
学校図書館も、近所の公共の図書館も、どしどし使ってみてもらいたいです。

そういえば、「図書館」をテーマにした小論文ってあるのかな?
と思い、調べてみました。


そうしたら、あるんですねー。数は少ないけど。

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●あなたが現在住んでいる地域の「公共図書館」をもっと身近な、魅力的なものにするためには、どうしたら良いだろう。近年の公立図書館をめぐる状況や出版不況について述べた文章と、資料1『2013年9月11日「朝日新聞」図書館の未来 オピニオン』から、「新しい広場に脱皮せよ」(アントネッラ・アンニョリ)、「集客力、最大化で街に活気」(高橋聡)、「良書のため、書店と協力」(久住邦晴)と、資料2『2013年4月1日「朝日新聞」(西部本社版)』(安楽秀忠、東郷隆)から、レンタル大手の「ツタヤ」を展開する企業が参入して改装した新図書館の試みについて述べた文章を読み、あなたにとっての理想的な公立図書館の姿を考え、その実現のために必要と思われることを提案せよ。
(大分大・経済学部・推薦)
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読書の意義、というより、図書館をどう活性化させるかという経済・地域社会的な話題ですが、おもしろいテーマですね。
日頃図書館をよく利用している人であれば考えやすいのではないかと思います。


今回は(今回も?)入試問題の紹介がちょっと強引な展開でしたね…。
次回はあまり強引にならないように、小論文絡みの情報を提供していきます!
それでは、また。

担当者のつぶやき 異文化交流と小論文

こんにちは。担当者Uです。


あれ、気づけばもう10月も終わりですね!
更新が途切れており、申し訳ありませんでした…。
とんでもなく忙しい、というほどではないのですが、いろんなところからちょこちょこと仕事が入ってくるので、バタバタしています。
いろんなことがありすぎて頭がパンクしてしまいそうになるので、休日は全く別のことをして、頭と体をリフレッシュするようにしています。



さて、今日は「異文化交流と小論文」です。
この前の週末、ふとしたご縁で知り合った台湾人の方(Aさんとしておきます)のお宅にお邪魔しました。
Aさんはもともと台湾で仕事をされていたのですが、現在はとある多国籍企業の日本法人で働いておられます。


今の勤め先の雰囲気からして、ずっとこの日本法人で働くことになるそうです。
当分台湾には戻れないため、日本に永住するつもりで、一軒家まで買われていました。
日本語はたいへんお上手です。
英語もかなり話せるそうで、仕事でも日本語、英語、中国語を駆使しているんだとか。
Uも英文課題文の小論文課題は作っていますが、ビジネスで英語を駆使して…なんてちょっと無理です。
海外で仕事をするだけでもすごいのに、母語と日本語と英語まで使ってバリバリ仕事をしているんですから!
お話をうかがっていて、「はぁ~、すごいですね~」の連続でした。


でも、逆(日本人が世界で暮らす)も増えてきていますよね。
Uの周りでも、「出張でドイツとポーランドに行ってきた」「メキシコの工場立ち上げに参加する」「マレーシアから研修生がやってきたので、今度宮島を案内してくる」「夫が中国で単身赴任中」のような話を耳にすることがあります(どれも違う人ですが、業種は似ています。先生方、わかりますか?)。

最近はやりのTV番組のように、外国の方と結婚して、その人の国に住み続けている、というケースもありますね。
Uの大学のお友達も、結婚して台湾やドイツに住んでいる人がいます。
改めてグローバル社会になったんだなぁ、と感じます。


Aさんのお話に戻ります。
今の悩みの種は、お子さん(現在幼稚園児)だそうです。

Aさんのお子さんはまだ小さいときに日本にやってきました。
日本語の上達はとても速かったそうですが、逆についつい何でも日本語で話をしてしまう、とのこと。
Aさんによると「たぶん自分のことを日本人だと思っている」とのこと。
日本に住んでいるのだから問題ない、と思われるかもしれませんが、両親は生粋の台湾人。
もちろんおじいちゃん、おばあちゃんをはじめ、親戚はみな台湾人(たぶん日本語はほとんど知らない)です。
両親にしてみたら「この子はこのまま日本人として育ってしまうのか?祖国の言葉を忘れてしまったらどうなるのか?」と複雑な思いを抱かれていることと思います。
ひとまず、「家では中国語を使うように」というルールを作っているそうです。

この子がもっと大きくなったときに「私の祖国はどこなんだろう?」と思い悩むことがなければいいなぁ…と思ってしまいます。
仕方のないことではありますが、「外国」暮らしもいろいろあるものですね。


さて、このように外国から来た人が日本で暮らすことは、もはやそんなに珍しいことではないと思います。
そうした人たちと、もともと日本で生まれ育った人たちがどう交流をしていくか、というのは大変重要な課題です。
言葉の問題、文化・風習の違いから生まれる問題、いろいろあります。
Aさんのように、家族内では子どものアイデンティティーがどう確立されていくか、という問題も生まれてきます。



いつものように小論文入試の出題例を見てみましょう。


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●国境を越えたノンナショナル・アイデンティティによるつながりについて述べた『歴史家が見る現代世界』(入江昭)を読み、問3.傍線部「国境を越えた連帯感」をもたらすものは、筆者の例示したものを含めて様々な例が考えられる。筆者の主張を踏まえた上で、あなた自身が考える例を一つ挙げ、その具体例から生じている現象が「国境を越えた連帯感」を示すと言える理由とその現象に対するあなたの意見を述べよ。
(山形大・人文学部・人間文化学科・一般前期)
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国籍以外にも、アイデンティティを確立するものはたくさんある、という内容です。
なるほどー、そういう観点もあるのですね。
国籍にばかり意識が向きがちですが、もっと柔軟な思考も必要だということがよくわかります。
なかなか読みごたえのある文章ですが、とてもおもしろい問題です。

ちなみにこの山形大学、課題文が問題冊子にして全9ページあります…!
テーマの難しさもさることながら、ながーい文章を読んで、要点を的確につかんでいく力も求められますね。

担当者のつぶやき ノーベル賞と小論文

こんにちは。担当者Uです。


ノーベル賞、今年も日本人が受賞されました!めでたいことです。


今日のタイトルは「ノーベル賞と小論文」。

このブログでは、いつもこじつけめいたタイトルをつけていますが(苦笑)、
今回はこじつけではなく、ノーベル賞と小論文は本当に密接にかかわるんです!


昨年も話題にしましたが、ノーベル賞受賞後は、その話題がどこかで小論文入試のネタにされます。

2014年ノーベル賞のニュースは、例えば以下のように2015年度入試で出題されました(一部です)。


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●日本人3名がノーベル物理学賞を青色発光ダイオード(LED)で受賞した。青色発光ダイオードの開発により、明かりの歴史が根本的に変わった。LEDの優れた点を二つ説明せよ。また、LEDはどのような分野で使われるかを説明せよ。更に、あなたは、LEDを用いた研究を行うとしたら、どのような研究をしたいか述べよ。(山梨大・工学部・機械工学科・推薦)

●昨年のノーベル物理学賞は、日本人3名が「青色発光ダイオードの発明」で受賞した。青色発光ダイオードが、ノーベル賞授与にあたる審査の基盤となる「人類に最大の利益をもたらす発明」と認められたからである。なぜそのように認められたか、あなたの考えを述べよ。(富山大・薬学部・一般後期)

●青色発光ダイオードに関する研究成果がノーベル物理学賞を受けたことについて、次の受賞理由をもとに電子工学を学ぶ立場から、あなたの考えを述べよ。受賞理由「省エネで環境に優しい青色発光ダイオード(LED)を発明した。従来に比べ、長寿命でエネルギー効率が高い。多くの研究者が失敗する中で3人は成功した。20世紀は白熱電球が照らしたが、21世紀はLEDによって照らされる時代になるだろう」(東北学院大・工学部・電子工学科・推薦)

●2014年10月、パキスタンの女子学生マララ・ユスフザイ(17歳)が、ノーベル平和賞を受賞した。問1.その受賞理由を簡潔に述べよ。問2.教育環境が整っていない場合の不利益と女子教育の意義について、あなたの意見を述べよ。(昭和女子大・人間社会学部・現代教養学科・推薦)

●ノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイさんについて述べた『2014年10月11日「日本経済新聞」春秋』を読み、このコラムが読者に投げかけている今日的問題について、これからコミュニケーション学科で学ぼうと願っているあなたが考えることを、論じよ。(フェリス女学院大・文学部・コミュニケーション学科)
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いかがでしょうか。
2014年については、日本人の青色LED受賞だけでなく、マララさんの平和賞受賞も入試で扱われていたのですね。
ニュースでも大きく取り上げられましたし、国際問題や女性と子どもの権利についての貴重なメッセージが発せられたので、入試でも問われたものと思われます(そういえばどちらも女子大学で問われていますね)。


昨年の受賞ネタでは、青色LEDそのものの価値や可能性について問われています。
この傾向を考えると、今年受賞された梶田隆章氏、大村智氏の研究領域に近い学部を志望するみなさんは要注意ですね!


また、大村智氏に関して言えば、受賞時のこのような発言が注目されているようです。


「私自身が偉いものを考えたり難しいことをやったのではなく、全て微生物がやっている仕事を勉強させていただいたりしながら今日まできている」

「研究者になっても自分のやりたいこといっぱいあっても、どちらが世の中のためになるかなとか人のためになるかなとか、分かれ道に立った時はそういうことを基本にしていたと思います」


このあたり、「研究」のあり方としてとっても大事なメッセージに見えます。
これら発言が入試で取り上げられることもあるのでは…と思ってしまいます。

ノーベル賞に選ばれることだけが大事なわけではありませんが、また入試対策に「決め打ち」は禁物ですが、注目しておいて損はないように思います。

担当者のつぶやき 国勢調査と小論文

こんにちは。担当者Uです。
ごぶさたしております。


先日、Uの自宅にお役所の方が「国勢調査」について説明に来られました。
今年は国勢調査の年になっているんですね(すっかり忘れていたのですが…)。


今回の調査から、インターネット回答ができるようになっており、さっそく試してみました。
スマートフォンで画面を開き、指示にしたがってIDとパスワードを入力し、質問に次々と答えていったら…
なんと、ものの10分ほどで終了してしまいました!とっても簡単。
用紙への記入だと、どう書いたらいいかわからなかったり、書き間違えたり、ということもありましたが、インターネットならそうした心配がかなり軽減されます。
おそらく調査結果を集計する方も、書き間違いやおかしな回答を確認する作業が減り、よりスムーズな作業になるのだと思います。

便利な世の中になったものですねー。


さて、この国勢調査。
高校生のみなさんには直接はなじみがないかもしれません。
しかし、この調査結果が、小論文入試でさまざまに出題される「データ」となっていること、ご存じでしたか?


国勢調査2015のサイトに、「国勢調査でわかること」が解説されています。

上から順番に見てみると…

・総人口と人口増減率
・年齢3区分別人口推移
・人口ピラミッド
・一般世帯の家族類型別割合の推移

などなど。
どれも小論文入試でよく見るグラフではありませんか!


国勢調査の結果をもとにして、例えば、こんな出題がされています。

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●『統計トピックスNO.63』より「〈人口推計〉(総務省統計局)統計からみたわが国の高齢者」から、表1「年齢3区分別人口及び割合〈平成23年、24年〉」を読み、問1.空欄補充。〈数字〉問2.問1で示した下線部のように高齢者人口が増加した背景の理由を述べよ。(亀田医療大学・看護・推薦)

「国勢調査(平成17年)」(総務省)、「日本の将来推計人口(平成18年12月推計)」から、日本の現在の人口ピラミッドと2055年の推定を示した図を読み、日本経済の将来の状態と、それに対処するための政策を労働力との関係から論述せよ。(関西学院大学・AO)

●資料1「日本の人口の推移」、『平成25年男女共同参画白書』(内閣府男女共同参画局編)から、資料2「OECD諸国の女性(25~54歳)就業率」、資料3「女性の年齢階級別労働力率の推移」を読み、女性の社会進出について、資料から読み取れる日本の現状を説明し、それを踏まえて、女性の労働参加を促進するための方策について、あなたの考えを述べよ。そのうえで女性の労働市場への参入によって、日本の経済や社会にどのような影響を与えるか、述べよ。(広島経済大学・経済・推薦)

●わが国の人口動態に関する『昭和45年国勢調査』(総理府統計局)からFig.1、『平成24年国勢調査』(総理府統計局)Fig2(英語表記)を読み、あなたが考えるわが国の人口問題について論理的に記述せよ。(宮崎大学・医・看護・推薦)

●日本の人口構造と医療の問題について述べた文章と、「国勢調査/人口推計2012」(総務省)、「日本の将来推計人口2012」(国立社会保障・人口問題研究所)、「人口動態推計2011」(厚生労働省)から、「日本の人口の推移と将来予測」、「日本の人口の将来予測」、「一次・二次・三次予防の役割とそれに関与する主要な医療職種」、『人口動態推計2011』(厚生労働省)から「1993~2011年までの主要な医療職種の従事者数」を読み、1.これからの日本の①総人口の変化、②人口構成の変化、③医療環境の変化について考察せよ。2.今後の日本で求められる医療のあり方と医療職種の従事者の養成のあり方について、あなたの考えを述べよ。(北里大学・医療衛生・推薦)
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いかがでしょうか。
包括的な調査なので、さまざまなデータがさまざまな出題で活用されていることがよくわかります。
志望先の入試でデータがよく出る傾向にある場合、国勢調査をもとにしたデータを予習しておくと、有効かもしれませんね。

担当者のつぶやき 地域の防災情報と小論文

こんにちは。担当者Uです。
ごぶさたしています!

夏季休業を終え、バタバタと過ごしていたら、8月ももう少しで終わりを迎えるところまで来てしまいました。
月日の流れるのは早いものです…。


さて、今週は週初めから台風に見舞われることとなりました。
広島でもかなり激しい暴風雨となりました。


そんなとき、手早く情報が得られるのが「防災情報メール」です。
みなさんがお住まいの地域にもこのようなサービスがあるかと思います。

今回、Uの携帯電話には、次のようなメールが届きました。
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以下に全文を表示します。


***************************
> ○○区災害警戒本部から避難準備情報の発令についてお知らせします。
> 平成27年8月25日午前11時50分、広島市に土砂災害警戒情報が発表されました。
> これまでの降雨で、土砂災害の危険性が高くなっているため、次の地域に避難準備情報を発令します。
> 立ち退き避難が必要な場合は、いつでも避難ができるよう避難経路の確認や非常持ち出し品等の準備を始めるとともに、今後の気象状況に十分注意してください。
> 【対象地域】  ○○区内の土砂災害危険箇所です。
> 高齢の方、障害のある方、小さい子供をお連れの方などで、避難に時間がかかる方は、避難を開始してください。
> 避難に助けが必要な方は、支援者と連絡を取り合うなどして、避難を開始してください。
> 準備しておいた飲料・食料や毛布等を持って避難してください。
> 【開設予定避難所】  ○○小学校、△△小学校、介護老人福祉施設□□□□(▲参▲学区)、(以下略)
***************************

市にメールアドレスを登録しておけば、このような情報が随時届きます。
これは便利です。

自治体から災害時に発表される避難情報は、右に行けば行くほど、危険度が高いそうです。

 注意喚起→避難準備情報→避難勧告→避難指示

Uが受け取ったメールは「避難準備情報」ですから、注意は必要だけど、
まだそこまで危険度が高くなかった、と言えそうですね。
万一緊急性の高い「避難勧告」や「避難指示」が出ても、すぐに行動に移せそうです。



しかし。
私たちは、直接あまり大きな災害に遭うことがないため、つい「まあ大丈夫でしょー」という思いにとらわれてしまいます。


こちらの記事によると、自治体が住民に避難勧告などを行う際に注意すべきポイントが「できるだけ早く避難を呼びかけること」と「できるかぎり地域を絞り込んで呼びかけること」だということです。

「早く避難してください!」と言われたにもかかわらず実際に被害がなかったら、「なんだ、そんなものか」と思い、次に避難の連絡が来ても「前も大丈夫だったし、今回も大丈夫なんじゃない?」と思い、避難行動に移らなくなるおそれがあります。
このようなことが続くと、せっかくの連絡が意味のないものになってしまいます。


メール等の力で「できるだけ早く避難を呼びかけること」は改善が進んでいるように感じますが、「地域を絞り込んで呼びかけること」というのは難しそうですね。



「防災」については、小論文入試でも近年よく出題がみられます。
地震の対策についてはもちろん、最近は豪雨土砂災害や火山の噴火などについても問われるようです。


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●①大雨や台風、地震、噴火などの自然災害による被害のなかで、あなたの印象に残っている事例を一つ紹介せよ。実際に体験したものであっても、そうでなくても構わない。②①で記述した被害を防ぐために、どのような技術的な対策が用いられているか、対策の限界を含めて説明せよ。③②の対策の限界をふまえて、これからどのように自然災害に備えていくとよいか、あなたの考えを述べよ。
(大阪教育大学・技術教育専攻・推薦)

●御嶽山の噴火から1カ月がたち、火山周辺の自治体が防災計画見直しに動いていることについて述べた『2014年10月29日「日本経済新聞」社説』を読み、大規模災害に対する備えの現状と課題について、課題解決の方策を含め、考えを述べよ。
(国士舘大学・政経学部・推薦)

●自然災害により犠牲者が多く出ている。人が突然被災したときにどの様な防御装備が必要か。普段から持ち歩ける携帯性のあるもの、もしくはウェアラブルなものを生体医工学分野に立脚して考案し、想定する災害とそれに対する考案したものの有効性について、アピールせよ。
(東洋大学・理工学部・推薦)
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東洋大学はユニークな出題ですね。
防災にはハード面(設備など)の対応とソフト面(避難の方法論など)の対応がありますが、志望先の分野に関連させて、防災対策について考えることも有効かと思います!

担当者のつぶやき 繁忙期!

こんにちは。担当者Uです。


最近、とっても忙しいです!!
この時期は、夏休み前にテストを実施された学校の添削処理を行い、また次年度の教材企画を打ち立て、先生方に教材内容をご紹介するパンフレットの中身を考えて…と、いろんな仕事を同時進行で行なわなければなりません。
各学校の皆様からお送りいただいた答案の添削指導&返送のことを考えていると、頭の中は1か月先のスケジュールでいっぱいになります。
今はまだ7月ですが、頭の中は既にお盆がちらついている…という状況です。



そんなとき、お問い合わせの電話等で日本全国の高校の先生方とお話をすることがあるのですが。
Uが今の仕事を始めて、しみじみ思うのが、「同じ名前の学校って実はけっこう多いなー」ということです。


ざっと挙げてみると、このような感じです。


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・吉田高校
→新潟県、山梨県、静岡県、広島県、愛媛県にあります。


・城北高校
→東京都、広島県、徳島県、熊本県にあります。
「○○城北高校」という名前であれば、もっとたくさんあります。


・松陽高校
→神奈川県、兵庫県、鹿児島県にあります。


・勝山高校
→福井県、大阪府、岡山県にあります。


・甲南高校
→滋賀県、兵庫県、鹿児島県にあります。
ちなみに兵庫県には「甲南女子高校」もあります。


また、呼び名は違うのですが、漢字は同じ、という例もあります。
・国分高校
→千葉県では「こくぶん」高校、鹿児島県では「こくぶ」高校だそうです。


・飯山高校
→長野県では「いいやま」高校、香川県では「はんざん」高校と呼ぶそうです。

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すごいですねー。ざっと挙げただけなので、他にもたくさんあると思います。
時々、「あれ、この学校は…何県だっけ?」と思うことがあるので、本当に気をつけてやっています。
でも、先生からお電話いただくときは、だいたい「○○県の□□高校ですけど」とおっしゃっていただくので、間違うことはありません。ありがとうございます!



今日はただの「学校あるある」で、全然小論文学習のためになる話ではありませんでした。すみません。
有益な情報をリアルタイムで発信することを目指していますので、よろしくお願いいたします!

担当者のつぶやき 自然エネルギーと小論文

こんにちは。担当者Uです。


「エネルギー問題」は、小論文でもよく話題にあがるテーマです。
このまま原発を使い続けていいのか、自然エネルギー(再生可能エネルギー)をどう普及させていくか、化石燃料はCO2を排出するし、資源にも限りがあるし、どうするか…などなど、さまざまな観点から問題が作れます。


その中でも「再生可能エネルギー」は、基本的には「よい技術」として将来を期待されているように見えます。
特に太陽光発電。国が進めている支援政策もあり、ここ数年で、家の屋根やちょっとした空地などで太陽光パネルを見かける機会が増えていますよね。




しかし、急激に太陽光パネルの設置が増えるということは、そのパネルが壊れて使えなくなったときに「ごみ」になる、ということです。


先日、こんな記事が出ていました。

2015年6月23日「毎日新聞」太陽光発電パネル:2040年度廃棄は330倍80万トン

「設備の寿命を25年とし、リサイクルが進まなかった場合」という想定で、廃棄量は30年度に約3万トン、40年度には約80万トンに達する見込みだということです。
ちょっと想像がつかない量ですが、12年度に埋め立てられた産業廃棄物の6%に相当するというのですから、かなりの量です。
これをすべて埋め立て処分するとなると…とても「太陽光発電が環境にやさしい」とは言っていられません!


でも、これはあくまで「リサイクルが進まなかった場合」のお話です。
記事では、「17年をめどに、リサイクルを推進するシステムの構築を求める。」とありますので、現状ではリサイクルを推進するシステムはまだ確立されていないようです。
このまま放置すると大変なごみ問題に発展しそうですが、何とかそれを食い止めないといけない、という状況のようですね。


少し前であれば、このような問題はあまり注目されなかったかもしれません。
「太陽光発電は環境にいいんだから、どんどん設置を進めよう!」という意見が強かったのではないでしょうか。
でも、そんなに簡単じゃないな…ということが、だんだんとわかってきているのが今の状況だと思います。


小論文を書くときにも、少しこうしたマイナス面に配慮したうえで解答ができると、「お、よく知ってるな」と評価を上げてもらえるかも…。